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今回も、やっぱり「疲れた」けれど~やって良かった!第3回「母の刺繍展」


今回の「疲れ」は、前回よりも辛かった。

その「要因」は、年齢だけではなく、今までより開催日程が、1日多かったことにもあるのだ。

そして、3回はやろう!と思って始めた「母の刺繍展」だったので、「もしかしたら、これが最後かもしれない」と思うと、とにかく沢山、「作品」を搬入し、所狭しと展示した。

「設営作業」が、本当に大変だった。

「搬入作業」だけで、クタクタになった。
毎回、手伝ってくれる娘達にも、申し訳ないぐらい大変だった。

それでも、やっぱり「やって良かった!」と思った。

期間中、ほぼ雨だった。

それにも関わらず、ご来場くださった方がいたことに、私は、ものすごい「励まし」と「エール」を感じたのだ。

◇「刺しゅうトーク」が、止まらない~


初日から、いろんな方たちが、ご来場くださり、ありがたかった。

どなたも、いわゆる「刺しゅうオタク」のような方 (スミマセン・・)ばかりで、その方たちの普段感じてている、昨今の「刺しゅう世界」の「モヤモヤ感」についての話が、開催期間(私からすると)毎日、続いた。

SNSでこの「刺繍展」を知り、初めていらしてくれた方たちが、多かった。

その方たちの熱い「刺しゅうトーク」が止まらない。

初めて会った感じがしなかった~


どなたも共通して感じている「モヤモヤ感」というのは、「刺しゅうの奥深さ」を学ぶために必要な「環境」であったり、「材料」であったり、「先生」の存在も含めて、それらが今後、先細りになっていく中で「どうしたらイイのだろう~」というような感じ・・・なのではと私は思った。


これまで、私は「母の刺繍」の「奥深さ」について、繰り返すようにnoteに書いてきた。


足元が悪い中「母の刺繍展」に来場し「刺しゅう」について熱く「思い」を話された各々の方たちは、

つまりは、
この「刺しゅうの奥深さ」を理解し、「リスペクト」が、ある人たちなのだ。


◇これまでと違ったこと


前回から引き続き、刺繍関係の「書籍閲覧」と、「図案集」から、図案を写せるように「トレッシングペーパー」と「鉛筆」を用意し、そのための「テーブル」を設置した。

前回の「刺繍展」で、「図案」を写していったのは、ママと一緒に来場した時間を持て余した「子ども」だけだった。


しかし、今回は全く違った。

「大人」の方、数人が、「図案を写す作業」をされていった。

例えば、「柊(ヒイラギ)の図案はありませんか?」と尋ねられた方がいて、有料頒布用に、私が用意した図案の中には、無かったけれど、ご自身で、置いてあった「図案集」から、見つけて写されていた。

他にも、図案を写された方が、何人かいらした。

「書籍閲覧」も、今までよりも、腰を据えて、何冊も目を通される方が、多かった。

だから、おひとり、お一人の「在廊時間」が、全体的に長かったのが、これまでと違った。

前回は、「楽しかった!」で終えたけれど、今回は、少し違った。

これまで続けてきた「書籍閲覧」や「図案写し」などが、少し形になってきて、自分の役割に、気づかされているような感じだった。


◇貴重な「ハンガリー刺しゅう」の資料


今回の展示の中で「ハンガリー刺しゅう」の作品展示は、少ないけれど、頒布する「図案」は、殆どが「ハンガリー刺しゅう」のものであることを事前にインスタでは告知していた。

その成果、「ハンガリー刺しゅう」をやっている方の来場が多かった。

「ハンガリー刺しゅう」の書籍も、閲覧できる物の中に、多く含まれていた。


そして「書籍」以上に、好評だったのが、(故)久松洋子さんの遺品の「写真ファイル」だった。

「写真ファイル」の「写真」を撮っていく方も、多数いた。

「写真ファイル」には、「母の作品」の写真もあった。


久松さんが、亡くなったことを知り、捨てられるはずだった彼女の「刺しゅう関係の遺品」をご自宅に取りに行ったのが、刺繍展の10日前だった。

伺った当日、私が持って帰れなかったものを、後日、息子さんが送ってくれた。
それを受け取ったのが、「搬入日の前日」ぐらいだった。

その箱をそのまま、搬入日にギャラリーに運び、閲覧できるように設置したのだ。

この「写真ファイル」に収められている、当時、ハンガリー友好協会の「刺繍教室」で、(故)小柳太美子さんを中心に、作られていた「ハンガリー刺しゅう作品」は、本当に素晴らしいく、美しい。

よくわかっていない私からすると、素晴らしく、美しい~という事しか分からない。

ところが、来場された「ハンガリー刺しゅう」を、やっている方々からすると、現在、入手困難な「貴重な資料」だというのだ。

でも、こんなふうに言ってもらえて、食いつくように見てもらえて、久松さんの家まで、行った甲斐があったというものだ!


◇「刺繍展」をやって「良かった」と思う事と、これから~


今回、特に、「刺繍展」をやって良かったと思えたのは、「刺しゅう」を学ぶために、模索しながら頑張っている方たちに、少しは役に立ったのかもしれないという「手ごたえ」があった事だ。


「展示作品」が「刺激」となり、母が所持する「図案」や「書籍」、久松さんの「写真ファイル」も、「必要をしている人たち」は、確かに「存在する」という事を私の中で「実感」できたのだ。

もともと「母の刺繍展」3回はやろう!と思っていたけれど、

はたして、4回目の「母の刺繍展」は、開催されるのだろうか・・・

今後、継続していくためには、費用の事も含め、形を変えていく必要があるのだろうな~

やっぱり「刺繍図書館」か‥‥


「刺繍展」会期期間、お話をさせて頂いた方たちは、どなたも皆さん「刺しゅう」について、伝承していく難しさや、刺繍技法の奥深さなどを熱く語った。その一人ひとりに対し、今後、私に何ができるのかを、「刺繍展」を終えて考えさせられている。



今回の「刺繍展」で出会った方たちから、与えてもらった多くの事を反芻しながら、私は、この先を考えていくのだろうな~ 

そんなことを思っている私なのだ・・・

※今回の「刺繍展」では、刺繍に対して「熱い思い」がある方たちと沢山、お話することが出来ました。まだ、自分の中で、整理しきれていません。
今回の「刺繍展」のことを随時、noteに書きながら、整理していこうと思います。

また、noteを読んでくださって、ご来場くださいました方々に、この場を借りて、心より御礼申し上げます。





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