Jun Kobayashi

本と本がつながりますように。

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マガジン

  • Librerial Gravitation~本有引力~

    本から本へつながる話 (※テキスト・画像の無断転載はご遠慮くださいね)

最近の記事

「川内有緒文庫」オープン!③/「バウル」とともに紐解きたい本(と映画)

※まだプラットフォームを移行できておらずに恐縮です。次回記事くらいからの移行を目指して、試行錯誤しております。 10月半ばから始めた「川内有緒文庫」、せっかくなので会期をちょっと延長しまして、次回の私のお店番日、11月21日(土)まで続けたいと思います。今なら川内さんの本が勢揃いですよ。あと2週間、ぜひぜひお越しください。 そしてここでは、前回記事に続いて、また本から本へとつなげる試みをしましょう。今回は、川内さんの本からイメージがつながる、併せて読みたいと思う本を並べて

    • 「川内有緒文庫」オープン!②/「バウル」とともに紐解きたい本

      『バウルを探して<完全版>』を置きたいという思いで始めた「Go to “Book” Travel」企画、そしてそこから派生した「川内有緒文庫」の試み。私自身がすっかり惚れ込んでいる川内さんの本を、ぜひ一人でも多くの方に手にとっていただければと思っています(ほぼ布教活動ですね 笑)。 池上ブックスタジオの棚で本を売るだけでなく、このブログで本について知らせることも、本を広げることにつながると思います。せっかくなので“いつもの仕方”で、本と本をつないでみたいと思います。 5年

      • 「川内有緒文庫」オープン!①/「バウル」との出会い

        「Go to "Book" Travel!!」を最初のテーマに掲げて、池上ブックスタジオの棚に小さなお店をオープンしてから、1ヶ月半ほどが経ちました。 棚のテーマについては、1ヶ月ごとではちょっと急だけど、四半期に一度となるとちょっと長いかな……そんなわけで、ゆるやかな目標としては、2ヶ月に1回、入れ替えられればと思っております。というわけで、終盤を迎えた「Go to "Book" Travel!!」のテーマについて、ここで改めて記しておきたいと思います。 選書のテーマを

        • 突撃! となりの本棚さん vol.1

          早いものでもう10月、池上ブックスタジオも2ヶ月目に入りました。 (10・11月の営業予定。photo from ブックスタジオ FBページ) 9月1週目のオープンから、週を重ねるごとに棚主さんによる本の搬入が続き、お店に入ってすぐのところにある本棚(16店舗)には、ほぼ本が並びました。 ここで改めて、池上ブックスタジオについてご紹介しましょう。 場所は、東急池上線(五反田と蒲田をつなぐ路線で、3輌だけの車輌にのどかな風景の、東京らしからぬ心地よい鉄道。ご来店ついでに

        「川内有緒文庫」オープン!③/「バウル」とともに紐解きたい本(と映画)

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        • Librerial Gravitation~本有引力~
          43本

        記事

          小さい秋……が見つからない⁉︎

          この週末は、ノミガワギャラリーでの展示との共催ということで、変則的に金・日のオープンとなる池上ブックスタジオ。昨日は、お店番の「はいくや」さんによる「みんなのオススメおしえ展」<秋冬編>が開かれました。 ※ブックスタジオの各本棚の店主は、お店番をする日には、中央のテーブルを使って展示や物販などを行ってよいことになっています(本に限らず)。先週、私がお店番をした際には、現在の棚のテーマ「Go to “Book” Travel」に関連させて、販売はできないけれどもぜひ見てほしい

          小さい秋……が見つからない⁉︎

          本とともに旅立つ理由

          「さるうさぎブックス」は活動を始めてから3年が経ちますが、その間の活動実績、わずかに6回(泣)。きっちり年2回のペースでやって参りました。 いわゆる「一箱古本市」的な、自分の選んだ本を並べてほかの出店者さんと一緒にお店を出す、一日かぎりのイベントへの参加が大半でした。初めて参加したイベントが、選書について“テーマ”を設けていたのですが、自分の手元にある本を一つのテーマにそって選び並べることが非常に楽しかったのです。それ以来、イベント側のオーダーの有無にかかわらず、毎回一つの

          本とともに旅立つ理由

          Go to "Book" Travel!!

          さて、すっかり滞ってしまいましたが(もう定型句ですね)、久々の更新です。そして、久々の「さるうさぎブックス」活動再開です。 毎年、年半ばから後半に活動が集中していたさるうさぎブックスですが、2020年は、3月のイベントにお誘いいただき、「よし、今年は早期からがんばろう」と楽しみにしておりました。ところが、ご承知のとおり新型コロナの影響でイベントは流れてしまい、春先に企画しようと思っていた屋外での朗読イベントなども考えられなくなってしまいました。 生活においても仕事において

          Go to "Book" Travel!!

          会えない人を待っている 夜の公園で

          会えない人を待っている 夜の公園で うちの隣には、いわゆる町のなかの児童公園ではあるけれど、近隣ではちょっと大きめのいい公園がある。 もともと、子どもが生まれるタイミングでその近くに住み始めて、幼稚園に入る前はいつもその公園で遊んでいた。小学校に入ってから今の家に引っ越し、子どもはまるで自分の家の庭のようにその公園とともに生活している。 もちろんその公園は、この町の多くの人にとって、庭のような居心地のよい場所。毎朝、シニアの方々がたくさん集まるラジオ体操から始まる(いや

          会えない人を待っている 夜の公園で

          危機に立ち向かうための「誠実さ」 〜アルベール・カミュ『ペスト』を読む

          1月半ばから、新型コロナウイルスの問題で、社会が大きく揺れ動いていますね。日常の仕事では医療メディアに携わる者としても、一市民としても、日々移り変わる状況・それに伴って起こる事々に落ち着かない気持ちを感じております。 そんな中、今朝、こんな記事を目にしました。 そう、アルベール・カミュ『ペスト』は、感染症と社会の動きを考えるうえで、本当に本当に重要な一冊です。 もともとこのnoteを始める際の最初の記事や、ときどきの記事で触れているように、現在編集を手掛けているNHKテ

          危機に立ち向かうための「誠実さ」 〜アルベール・カミュ『ペスト』を読む

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」によせて<当日編・後編>

          会を開催してから、もう半年。長くあいてしまって申し訳ありません。 まずは、ここに至るまでの3本をお読みいただけると嬉しいです。 <予習編・前編> <予習編・後編> <当日編・前編> <予習編・前編(=会の前半)>では、私たちがイメージする「ギリシャ神話」が、どのような過程を経て成立してきたのか、というテーマについて考えてみました。「一つの確固たる“ギリシャ神話”というものはない」という事実に立って、その変遷過程について、残された書字資料=本を手掛かりに、辿ってみたわけです

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」によせて<当日編・後編>

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」によせて<当日編・前編>

          さて、開催からすっかり時間が経ってしまいましたが、去る6月29日に、「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」を開催しました。 <予習編(前編・後編)>の記事でも触れましたが、今回の会の趣旨は、「知っているようで知らなかったギリシャ神話を、今の自分としてもう一度訪ねてみることで、今の時代や社会を考えてみたり、各々が興味関心のある分野とのつながりを見出したり、ともかく新たな発見を楽しもう」というもの(共催者のせいこさんより)。 会場は、根津駅からほど近く、小さなギャラリ

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」によせて<当日編・前編>

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」に寄せて<予習編・後編>

          週末に「ギリシャ神話ってなんだっけ?の会」を開くにあたって、事前に情報を共有しておくための記事を用意することにしました。ところが一度書き始めたら、あまりに長くなってしまったので(笑)、前編・後編に分割することにしました。もっとも、内容のまとまりとして元々2部構成を予定しておりましたので、こちらの記事を第2部と考えていただければと思います 「ギリシャ神話ってなんだっけ?の会」の当日は、前編で名前を挙げたヘシオドス「神統記」などを基本とする、ギリシャ神話の世界観についてお話をし

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」に寄せて<予習編・後編>

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」に寄せて<予習編・前編>

          ※今回は、記事の立ち位置がちょっと特殊になります。 今度の週末(6/29)に、友人の舟之川聖子さん(せいこさん)と「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」を開きます。 きっかけは、一昨年から聖書について学んできたというせいこさんの「次はギリシャ神話に学んでみたい」というSNS上での発言、そしてそれに私が反応したことでした。聖書もギリシャ神話も、美術・文学・音楽などにおいて非常に重要なモチーフとなっています。でも私たちにとって、ヨーロッパの文化や芸術の基層にある聖書や

          「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?の会」に寄せて<予習編・前編>

          先生と私、私と弟子

          (※今回より、「版元ドットコム」にあるものについては、書影も掲載することにしました。本のイメージがもっと伝わりますように) 3月から、4月へ。 ちょうどあちこちから桜の便りが届いているこの時期は(東京は満開です)、卒業、そして入学のとき。またそうではなくても、進級にクラス替え等と、学校生活の環境が大きく変わるときですね。 学校という場においては、友人関係ももちろんですが、特に「先生」という存在がもたらす影響には非常に大きなものがあります。皆さんも、各段階の学校、学年にお

          先生と私、私と弟子

          「小さな小さな朗読劇の会」<当日編>

          <当日、上演の様子> 「小さな小さな朗読劇の会」、当日はキリッと寒さを感じる日ながら、冬らしい澄みわたる青空の、気持ち良い日になりました。 スタッフチームはお昼頃に集合してミーティング。それから、この日の会場である谷中区民館に入りました。小さい子供ものんびり楽しめる畳敷きの和室、そして幕の引けるステージがあるという、上演の場としては最高の環境。まずは客席側を整え、子供も大人も楽しめるように、朗読を意識したものをメインとした絵本や本を並べて、設営を行いました。 そして、会場

          「小さな小さな朗読劇の会」<当日編>

          「小さな小さな朗読劇の会」<準備編>

          1月は新しい記事をまったく書けぬまま、過ぎ去ってしまいました……(2月も既に半ば過ぎ……) その最大の理由は、1月末に開催した「小さな小さな朗読劇の会」です。私自身が企画し、準備を進めていったのですが、年明けから一気に仕事が積み重なっていたことも相まって、1月は本当に目の回るような思いをすることになりました…… 2017年末の、もっともっとささやかな朗読劇の会の経験を踏まえ、今回はもう少し多くのお客さんを招いて開催しました。今回の催しを、どのような考えから企画し、どのよう

          「小さな小さな朗読劇の会」<準備編>