見出し画像

久々にUVERworldのライブに行ったら、少しだけ大人になれた自分を見つけた話

これもう1週間くらい前の話なんですけど、
先週、大学の文化祭の前夜祭でUVERworldが来たんです。

私、中学高校の頃UVERworldが大ッッッ好きで。
どれくらいライブに行ったか分からない。クリスマスの武道館ライブは、中3、高1、高2の3回くらい行ったんだと思う。その頃周りに好きな人がいなかったから、TwitterとかLINEグループで一緒にライブ参戦してくれる人探して、「初めまして」の状態から一緒にライブに行ったり。夜行バスに乗ったのも、大阪遠征のときが初めてだったなぁ。

一度、ボーカルのTAKUYA∞とドラムの真太郎のラジオ中継みたいなものに行ったこともあった。最後にガラス越しに記念撮影みたいなのがあって。かろうじて写っている自分の手とTAKUYA∞が同じ一枚の写真に収まっているってだけで、めちゃめちゃ嬉しかった。家に帰ってから、その日のブログに、何か今日のラジオ中継の感想が書かれていないかと、食い入るように読んでいたのを覚えている。

受験期間中も、移動中ずっと聞いているのは、英語のリスニングかUVERのどちらかだった。私が高3で初めて付き合った彼氏と、初デートでイヤホン半分こして聞いていたのもUVERだったりして。

まぁ要するに、私の青春時代、ずっと身近にいた存在だった。
そんな彼らの曲をあまり聴かなくなったのは、いつ頃からだろう。
ウォークマンを使わなくなって、音楽をあまり聴かなくなったころかな。そんなに大きな理由があったわけではないのだけど、スーッと熱が冷めて、大学に入ってからはファンクラブも辞めてしまった。


UVERworldと距離を置き始めて2年半くらい。ある日の夜、いつも通り、ビールを飲みながらほぼ息を吸うかのようにTwitterを見ていると、突然画面をスクロールする手が止まった。


「UVERworldが三田祭前夜祭に来るらしい。」

え…!?

さすがに驚いた、し、めちゃめちゃ嬉しかった。即一緒に行く人を見つけてチケット取った。あまり聴かなくなったとはいえ、私の青春時代、ずっとそばにいた音楽。彼らに久々に会えるのを、心から楽しみにしていた。


ついに迎えた当日の夜。会場のパシフィコ横浜で一緒に参戦する先輩たちとわーわー騒いでいると、三田祭実行委員(以下、三田実)の赤いはっぴを着た、私の友達を見つけた。仮に「Kちゃん」としよう。

簡単にその子の他己紹介をすると、Kちゃんは私と中2の頃からの友達。晴れて大学も同じだった第一志望に受かり、知り合ってからの年月でいうと7年に及ぶ。人生の3分の1。割と長い。で、今は三田祭の広報の責任者らしい。私の在学中にこんな素敵なライブが実現したのも、Kちゃんががんばってくれたおかげと言っても過言ではない。もちろん、私が中学の頃からUVERの大ファンだったことも知っている。


私「今日ほんっっとに来れてうれしい!!ありがとう!広報なんだよね、やっぱりUVERに会えるの?もう会った?どんな感じだった??(笑)」

結構食い気味に聞いてたと思う(笑) 
でも、Kちゃんの様子はすこしおかしかった。

Kちゃん「あ…、うん!これから会う!」

(これから…?)
よくわからないなぁと思いつつ、そこまで気にも留めなかった。



UVERのライブは液晶にカウントダウンが表示されていて、定刻通りに始まる。だから、10秒前とかになるとすでに会場の熱気がすごい。気付いたら私もみんなと一緒にカウントダウンを叫んでいた。


あとから知ったけど、この日のセトリは一般のファンも羨むくらい、いつものライブと変わらないものだったらしい。文化祭だからといって、昔大ヒットしたメジャーな曲だけで完結させないところが、UVERらしくてかっこよかった。初めはこれでもかというくらい新曲を詰め込んで、そして徐々に私が繰り返し聴いていた時代の曲に遡ってくる。イントロの時点でテンションがブチ上がる。いつの間にか、2年半のブランクも忘れてしまうくらいライブに熱狂している自分がいた。

ライブも折り返しに差し掛かったころ、ようやく会場の熱が一旦落ち着き、バラードが始まる雰囲気になる。


「せっかくの文化祭のライブだしさ、誰か、ステージ上がってきてよ」

TAKUYA∞はMCでそんなことを言っていた。私は、はーい!はーい!なんて両手を挙げながら、たぶん周辺で一番飛び跳ねたと思う。すると、ステージ下の真ん中でざわめきが起こり始めた。目をやると、赤いはっぴを着た女の子が3人、スタッフに誘導されながらステージの階段を上がっていくのが見えた。その女の子のうちの1人が


Kちゃんだった。


これも知らなかったのだけど、最近のUVERのライブでは、会場の女の子の誰かをステージに上げて、その子に向かってラブソングを歌うという下りがあるらしい。女の子3人はステージ上に並べられた3つの椅子に導かれ、その場でラブソングを聴く。Kちゃんは、一番ステージの真ん中に近い、つまり、TAKUYA∞の一番近くに座っていた。簡単なMCが始まる。

TAKUYA∞「こんな可愛い子たちが来てくれるとは思ってなかったよ」
     UVERworldの中で誰が一番好き?」
Kちゃん 「TAKUYA∞さんです」
TAKUYA∞「うれしい!ありがとう」

そう言って、
Kちゃんは頭をなでられて、というかほぼ抱かれている

そのころ私、


棒立ち。(笑)


曲中も、その子に向かってひざまずきながら歌ったり、一緒に自撮りをしたりするパフォーマンス。正直、結構しんどかった。他の2人がちやほやされているときはこれっぽっちもしんどくなかったけど、Kちゃんのときはなぜかしんどかった。

「友達に彼氏を寝取られたときってこんな気分なんだろうな…」
そんなことを考えていた。
(※ちなみにTAKUYA∞は私の彼氏ではないし、というか私彼氏いません)


…でも、一通り気が沈んだところで、すでに立ち直っている自分がいた。

中高のころは雲の上の存在すぎて、彼を実際同じ人間としてとらえていなかったと思う。アイドルとして見ていたというか、神格化していたというか。もしその時の自分だったら、Kちゃんが頭を撫でられているのなんて見たら、立ち直れなかったと思うし、なんなら友情崩壊してたと思う。

でも、いつの間にか等身大の人間として、ステージ上の彼を見ている自分がいた。だし、もし付き合うなら、TAKUYA∞じゃなくて今もっと身近にいる好きな人がいいなぁなんて考えていたりした。


なんの変化なんだろう。悪く言えば冷めたのかもしれない。現実思考になったのかもしれない。大学生になって、一人暮らしを始めて、知り合いが増えて、世界が広がって。経験がそうさせたのかもしれない。会いたい人にFacebookでメッセージを飛ばしたらすぐ会えたり、尊敬していた人ともひょんな繋がりで会えたり、たまたま呼ばれた飲み会に有名人みたいな人がいたり。

でも、意外とすごい人でもみんな人間だし、粗があるし。
そんな意識をもつようになったからかもしれない。

彼は、歌をがんばっている。
私は、私でがんばりたいことがある。

ある意味、「人生」という同じフィールドで彼を見ることができるようになったのかもしれない。


話がそれたが、とりあえずそのラブソングの一件はそんな感じだった。
でも、それをわきまえた上でも、こんなに大勢の人数を歌で熱狂させる彼のパワーはすごい。ラストの曲は、偶然にも私が受験期繰り返し聴いていた思い出の曲だった。そういえば最近、仕事に疲れてあまり感情を表に出してこなかった。

気付いたら、初めてライブで泣き崩れる自分がいた。


☆------------------------------------------------------------------------☆


その日の終わりにライブの感想をストーリーに投稿すると、Kちゃんから返信が来た。
「来場者の顔がキラキラしていて本当に幸せだった。
 今日は来てくれてありがとう」

私がUVERのファンだったからといって、変に謝ったり、うしろめたさを感じさせない所がKちゃんらしくて素敵だった。
「一観客としても幸せだった!本当にありがとう!」


素でそう返せている自分がいて、あの頃より、少し大人になれた気がした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?