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データと生の声どちらからマーケットを理解すべきか

広告代理店から事業会社へ。仕事が変わる中で感じたことを最近noteに書かせていただいています。

中でも大きく変わったなと感じる部分に、ユーザーインサイトをどのように見ていくかに大きな違いがるように感じます。良しあしではなく、立場から貢献しやすい場所が変わってくるということだと思います。

広告代理店の時のインサイト

まず、ネット広告代理店として私がサービス提供していた領域では、

1.新規ターゲットのインサイトとは何か
2.新規ターゲットのためのプロモーション戦略とは何か
3.新規ターゲットのための広告施策とは何か(メディアプラン)

こうした領域に集約されていきます。「Moment of Truth(真実の瞬間)」とは初回接触のことを中心に語られていて、広告接触の時に消費者が何を想起するかが重要なテーマでした。広告接触時のファクトはCTRやCVRで語られており、広告同士の比較でしかありませんでした。

ユーザーの深層心理はデーターから憶測するものになっていた気がします。管理画面が目の前にあるので、良くも悪くも広告を出してみて反応を見てみるのが最もインサイトをとらえることができると思っておりました。

生の声に反映されるもの

広告を出してみて、その結果から学びを得る。こうした基本習慣は事業会社で仕事をする中で、かつては気づかなかったものを浮き彫りにしてきた気がします。

一つの行動の背景には、百通り以上の心理があります。「転職サイトへの登録」という行動においても、背景にあるきっかけは、誰かの給与明細を見たからかもしれませんし、今の仕事を続ける自信がなくなったからかもしれません。きっかけに続く心理も多様なものです。

そして何よりも、生の声を入れることでペルソナの精度が上がります。ペルソナこそデータからの憶測で導き出したユーザーの姿と、実在する人物の行動、心理、感情、キャラクターを踏まえたものにできるかどうかでは、その解像度が大きく異なってきます。

それぞれの強みを生かして

ユーザー心理は深く理解するに越したことはないと思うのですが、接触しやすい情報はサービスにかかわる立場で異なると思います。

広告代理店は、広く他業種や管理画面や計測ツールの普段は見れない数字に触れる機会が高くなりますし、事業会社はサービス内のデーターや顧客との接点を深く持つことができます。

それぞれの共通のテーマとして、これからも思考と議論をし続けることで、真理に近づくことができると思っています。

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