見出し画像

【疾患の特徴と主な治療法解説】06 眼瞼下垂~まぶたが垂れ下がり視野が狭くなる 

眼瞼(がんけん)とは、まぶたのことで、下垂とは垂れさがること。眼瞼下垂とは文字どおり、まぶたが垂れ下がり、視野が狭くなる病態を指します。

※『名医のいる病院2023 眼科治療編』(2023年3月発売)から転載

疾患の特徴

まぶたが下がって見えにくくなった

 「まぶたが下がってきて見えにくくなってきた」と感じたり、家族や友人から「最近いつも眠たそうに見える」と指摘されたりしたら、眼瞼(がんけん) 下垂かもしれません。上まぶたが下がってきて視野が狭くなるもので、肩こりや頭痛、疲れやすさの原因になることもあります。

 軽症の眼瞼下垂は上まぶたが下がっても瞳孔にはかかっていないもの、中等度は瞳孔を若干ふさぐ程度ですが、重症になると、まぶたが瞳孔をふさいでしまい、かなり視野が狭くなります。

 眼瞼下垂を大別すると、①先天的なもの(生まれつきのもの)、②後天的なもの(大人になってから発症するもの)、③偽眼瞼下垂(一見、眼瞼下垂に見えるが、実は違う病気)の3つに分けられます。

 生まれつきまぶたが下がっている場合、重度になると手術を検討します。治療しないと視力が成長せず、弱視になってしまう危険性があるからです。

 大人になってから発症するものは加齢やコンタクトレンズの….


続きは「医療新聞DIGITAL」でお読みいただけます。
残り1,311文字、画像3枚

会員登録不要
▼こちらからお読みください


愛知医科大学 教授(特任)
柿﨑 裕彦(かきざき・ひろひこ)

大阪市立大学医学部卒業。2012年から現職。日本眼科学会指導医・専門医。アジア太平洋眼形成再建外科学会元理事長。日本眼形成再建外科学会前理事長など。