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挑戦したい自分の背中を押すためには?


はじめに

アフタヌーンで絶賛連載中の「ブルーピリオド」が大好きなUmicaです.
みなさん読んだことありますか?Netflixでアニメもあるのでおすすめです!

主人公の高校生 矢口八虎が,絵画に出会い,美大受験とその後を描いた作品です.成績優秀,全てのことをそつなくこなす主人公の矢虎は,毎日に能動的な楽しさを見出せず,現状に不満を抱えていました.そんな時に,高校の美術の授業で真面目に絵を描いてみたことをきっかけに,絵にどっぷりハマり,美大受験という壮大な目標に向かい努力するサクセスストーリーです.

こういう作品は,作品を見た直後に自分も何かに取り組もう!そんな気持ちにさせてくれます.(「宇宙兄弟」なんかも勇気をくれる作品の代表です.)

しかし,湧いてきたモチベーションも虚しく,新しいことを始めようと本屋で買った教材と共に三日後には枯れてたりします.かつて語学を学ぼうと,夢敗れた教材たちが,文字通り山のように本棚を占領していた時期がありました…そんな飽きっぽい自分を許せませんでした.

新しいことにチャレンジしたいのに,結果的に不幸になってしまっている状態があるわけです.この悩み,前回のAkiの記事の導入部分で言っていた,「学びたいのに苦しい」と似ている部分があるなと感じました.(まだ見てない人は是非見てね.)

次に示すような同じ悩みを抱えている人も多いのではないかと思います.
・このままでいいのかと,何か漠然と不安と感じる.
・何かにチャレンジしたいけど,踏み出せない.
・飽きっぽい自分を許してあげらない.

今回は,上記の同じような悩みを抱える人の背中を押すことができればと思います.


挑戦が不幸を呼ぶ理由

チャレンジをしたいのに不幸になってしまう原因は,「頑張らないといけない」「失敗してはいけない=成功しないと意味がない」といった思い込みがあるのではないでしょうか.

現代社会において,華やかな成功を収める人をSNSをはじめとしたメディアで目にして,チャレンジするなら華やかな成果を収めなければ意味がないと思い込み,失敗するからやめておこうと思うのではないでしょうか?
これらの思い込みは,他人や社会から押し付けられた架空の価値観といえます.そもそも,挑戦したいと思った時は,「成功すること」が目的ではなかったはずです.

確かに成功するような人には特殊な才能があって,キラキラ見えて羨ましくなる気持ちもわかります.凡人にはマネできないからやめておこうという気持ちになるのは最もです.しかし,本来の目的は純粋に「やってみたい」だけだったはず.挑戦そのものを純粋に楽しむことができれば,それで良かったはずです.

それをうまくやり遂げることや成功に重点を置いてしまうと,挑戦そのものが苦しくなり,しんどくなってやめてしまうことにつながります.途中でやめてしまった中途半端な自分を自己否定してしまうことにも繋がるでしょう.

この状態は,他人や世間から押し付けられた「本来存在しなかったハードル」をわざわざ自分の前に置いて,「跳び超えられない自分は不幸だ」と思い込んでいるような話です.

「どうせ失敗する」と失敗に怯えて,それならそもそも失敗しない方がいいと思ってしまう人が出てきます.チャレンジをしなくなると,目標も持たず,ただ時間を消費するだけの受動的な人生になってしまいます.


挑戦を後押ししてくれる考え方

じゃあどうしたらいいのかと悩んでいたところ,ニーチェという哲学をわかりやすく噛み砕いてくれる書籍『「最強!」のニーチェ入門 幸福になる哲学』に出会い,ある考え方に助けられました.

ニーチェは,前項で述べたような,現状に甘んじて受け身に生きる人を末人と呼び,そんな生き方は人間本来の生き方ではないと否定しています.

そして,人生は本来意味なんて無いのだから,ひたすら今を肯定しながら生きる超人という生き方をするべきだと提唱しました.「今を生きろ」とかよく聞きますよね.現代は何でも効率化や最適化することに躍起になったり,未来の結果から逆算して行動することに重きを置いてたりします.もちろん,長期的な目標は重要ですし,有限な人生をより良く過ごすために効率という観点では必要なことだと思います.

しかし,効率ばかり意識していると,純粋に今を楽しむことが難しくなっていきます.何かに挑戦しているときに,の自分は効率的なのかばっか気になって集中できなくなる時はありませんか?

私がこの本で一番衝撃を受けたのは,ニーチェの時間への解釈の仕方です.西洋では,いわゆる弓矢のように未来へ一直線に向かう未来志向的な時間が一般的でした(左下図).これは,現代社会に生きる僕たちも同様ですよね.これに対してニーチェは,円環でぐるっと循環するような時間の概念を提唱しました(右下図).

参考:https://studio-tale.co.jp/career-stories/opinion/future-dreams/

この概念の何が画期的かというと,未来に意味が無いということに気づけることにあります.毎日同じようなことが無限に繰り返されるイメージです.何かつまらなそうで絶望したくなりますよね.ニーチェはこのような状況でも,人生を肯定できるような超人になろうと言っているわけです.

左図のようなスタンダードな時間概念だと,未来に重きを置き過ぎてしまい,何かの拍子に積み上げてきたものが崩れた時に,絶望することになります.

ならば,右図のようにそもそも永遠に繰り返されるんだから,人生に意味なんて無いと最初から絶望しておけばいいのです.そして,今を肯定することができれば,繰り返される意味のない円環ループ全ての時間を肯定できることになるわけだから,今に集中すると人生そのものを肯定できるようになることに気づきやすくなるのが右の時間概念なわけです.

この概念を知って,未来から逆算して効率化を求めなくてもいいのかと思えました.今を肯定することができれば,人生のループ(=円環の時間)全てを肯定できるわけだから,効率を過度に求めず今に集中すればいいんだと思えたからです.同時に,楽しんでいる今を肯定さえできればいいのだから,失敗を恐れずに今やりたいことにどんどん挑戦すればいいなと思えました.

どちらの時間概念が正しいということはもちろん無いですし,自分に合った考え方をすればいいですが,今を蔑ろにしてしまいがちな人には右図のような時間概念をぜひ知ってもらいたいと思いました.


おわりに

今回は「挑戦」をテーマに挑戦しているのに辛いと感じる原因とそれを和らげる考え方についてお話ししました.

Jo-ATのメンバーは,興味が広い分野に渡っているので,新しい分野や概念を学ぶときは挑戦がつきもので壁にぶつかることもしばしばです.

同じような悩みを抱える人もいらっしゃるとは思いますが,失敗を過度に恐れて行動そのものをやめてしまったりしてはもったいないと思います.挑戦したいと思える自分の好奇心や野心を大切に,今を肯定しながら人生を楽しんでいただけたらと思います.

それではまた!


参考文献



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