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世界が変わった一年。

今日は、私にとって大切な日なので、
久しぶりにnoteを書きます。

アーティスト Joanna としてではなく、
一人の人間として生きてきた
私の心の言葉を綴ります。

とはいえどちらもすべて含めて私自身です。

もしかしたら、少し暗い気持ちにさせてしまうかもしれませんが
前向きな気持ちで受け取っていただける方に
この先を読んでいただけたらと思います。



2023年の4月10日は、
私が約18年の間、苦しみ続けた摂食障害の症状が止まった日。

それまでは毎日、どんなことがあろうと
どれだけ忙しく体調が悪くても
過食と嘔吐を繰り返し1日に平均で4〜6時間ほど、
長ければ半日ほど続けてきました。

認知行動療法という治療を2022年の12月から東大病院ではじめ、約4ヶ月の間、毎日の食事記録とカウンセリングでのアドバイスに取り組み
その結果、症状は2023年の4月10日から止まりました。

昨年この一連についてYouTubeで発信しましたが、
その動画を観た方々から想像を越えた沢山の数のDMやコメント、お言葉をいただきました。

(この動画を出すに至った経緯については後に書いていきます↓)

中でも嬉しかったことは、
同じように摂食障害を抱えている方々から相談のDMをいただき、それぞれ別のタイミングで軸は同じですが違ったアプローチでアドバイス等をさせていただいたところ、二人の方が完治。

ほか三人の方は、大きな改善が見込まれたということです。

自分の経験や言葉で、同じ思いをして苦しむ人を救うことができた喜びを強く感じました。

完治したお二人には動画に出ていただき、対談動画も撮影しました。
その撮影中に、偶然別の相談者さんが通りがかり
声を掛けてくれるという奇跡も起きました。

そしてなんと、その方は私のアドバイスをきっかけに症状が改善し、入院生活から脱して日常生活を送れるようになったと話してくれました。まだ食に囚われる部分がないわけではないが、頑張っていますと素敵な笑顔で話してくれました。

本当に信じられないことが起きた、
奇跡の瞬間でした。



私にとっては、この18年間ずっと悪夢を見ているようでした。

しかしその悪夢は現実で、当たり前にできていたことができなくなり、好きだったことも怖くなり、決めたこともできなくなって、頑張っても頑張っても身体が追いつかない。時間がない。心身ボロボロな毎日でした。

病気になった当時は、中学二年生。
次第に心も壊れていき、それらを病気のせいにしても言い訳をしている弱い人間としか思われない。誰かに話しても治るわけではないし、苦しんでいる事実を伝えるだけでは相手さえも苦しめるだけだということを理解していたので、人にもずっと話さなかった。極力人と食事はしないように過ごす。しかしどう生きても人と関わらずにいることは不可能で、色んなことを隠したり食べ吐きをするための嘘をついたり、普通ではないおかしな行動や態度、そんな自分のこわばった表情によって周囲からの誤解も増え、周りから人はいなくなり、それらがどんどん積み重なって大きくなっていった。

顔は唾液腺や咬筋が腫れて、浮腫んだ顔。無様な姿の自分に悔し涙をする。
限られた時間で働いても、お金を稼いでも、ほとんど全てが過食代に消える。きちんと食べれていないので、体力がない。集中力もない。すぐに疲れる。食べ吐きで体力を使いすぎるので、ずっと眠たい。眠れば、本当の悪夢を見る。
何度深い眠りについて目が覚めないことを願ったかわからない。

自分自身すら、自分のことがわからなくなりました。
止まることのない苦しみに陥れた摂食障害は、私の人間性をも変えていきました。

動画でも話しましたが、病院には色んなところに行って、色んな治療法を試しました。どんな治療も薬も効果はなく、本当に結果をもたらしてくれたのは、認知行動療法が最初で最後で唯一の治療法でした。

そんな長年の苦しみから解放されることができたこの認知行動療法と
東大病院の主治医の野原先生には、感謝をしてもしきれません。
これがどんな治療よりも有効的でこの病気に必要な治療だと思ったので、私はより多くの摂食障害で苦しむ方にこの治療法を知ってもらい、実際に取り組んでもらいたいと強く思ったので、この治療法を動画で発信することを決めました。

18年間できなかったことができるようになり、昔の自分に戻った感覚で
と言っても当時は14歳なので、今はまだ健康に15歳を迎えた頃だなぁなんてことを考えたり。というのは半分冗談ですが本当で、今はずっと憧れていた空を飛ぶための羽根が生えたような気持ちです。

それくらい私には信じられないほど嬉しい奇跡でした。

正直ここまで長く続いていたので、治療中も本当に治る気はしていなかったです。

ですがどうしても「やり抜きたい」「治したい」という思いと、それまでやったことのない治療法だということ、

治療が進むほどにこれは意味のある治療だということを実感しながら取り組めていたので、続けることができたと思っています。

先生のお話しでは、治療期間が長く
回数も時間も必要とし、
毎日の食事記録とフィードバック、先生とのカウンセリングが欠かせないため
継続することができずに治療を中断してしまう患者さんがほとんどだということでした。

自分では、意味や効果を少しずつ実感していたので継続することは苦痛ではありませんでした。
最初は「どうせまたこの治療も意味がないかな」という気持ちが大半でしたが、「本当にいつか、治せる日が来るのかもしれない」と、半信半疑ながらに思うようになり次第に「絶対に治してやる!」に変わっていきました。

具体的な治療内容については、ぜひYouTubeの動画をご覧ください。

この治療の素晴らしいところは、
摂食障害以外の精神疾患、依存症でも有効であるということです。


「なんとなくわからないけどやってしまう、なぜかやめられずこうなってしまう」と思うことにも理由があり、全ての物事に原因と結果がある
ということを身をもって知ることができました。自分自身の状態、症状の原因を深い部分で理解するところから始まります。(セルフモニタリング)


大きく人生が変わったこの一年は、 突然で自分の心や思考が追いつかない部分があったり、戸惑うこともありました。身体や生活がぐんと楽になり、人生の幅が広がり、目の前の世界が180度変わって見える感覚で、私にとって本当に人生観も変わる何より大きな出来事でした。

最初の3ヶ月位は、再発の可能性もあると考え、慎重に不安な気持ちもある中で毎日を過ごしていましたが、半年も過ぎるとすっかり過食嘔吐のない毎日に慣れ、それまでできなかったことにたくさん挑戦したり楽しむ時間を過ごしました。

友人や仲間達と過ごしたり、行ったことのないような場所に行ったり。
ずっと食べられなかった美味しいものを食べたり、行きたいお店や場所を探したり。
少し遠くの駅まで散歩をしてみたり。
勉強や習い事に励んだり。

自分の活動範囲と行動が一気に変わったと思います。
音楽に対しても、以前よりも確実に元気になった自分に少し自信が持てるようになったこともあります。
ですが、できないことがありすぎた時間が長すぎて、こんなに時が経ってしまったことによって色々なことに不安になる気持ちもあります。

でも、今を全力で生きる以外ない。
だからどんなときも前を向いています。

何より病気の間も、そして今も
私を本当に心から支えてくれていたのは、応援してくれるファンの皆様の存在です。
私にとって歌うことはまさに生きがいでした。
自分が病気や過去の辛いこと全てを忘れさせてくれる、それすらも愛せる自分が自分でいられる唯一の時間が歌を歌っているときでした。
一番苦しい時期は歌うことすらも辛くて、誰にも会わずに引き籠り、そんな自分が嫌だったり本来の自分の姿じゃないことに虚しさややるせなさを感じ、当然人前に出ることも怖く、嫌だと感じていました。

それでも、歌い続けたことで出逢えた優しい皆さんの言葉や笑顔に触れ、「頑張ってね」と言われるたびに
「もっともっと私は頑張りたい。自分の人生、音楽を皆さんに伝え届けていきたい」と
強く思い続けて生きてきました。私が音楽に支えられ、そしてその音楽で出会った皆さんに支えられて今の私があります。


病気のことをお話しすると、それだけでネガティブなイメージを持たれることもあると思います。公表することも肯定的でないと言われたこともありました。ですが、私が私でいるために、 今後それらをバネにより強くどんなことがあっても前に進み続けられる自分でいるために、私は改めて公表することを決意しました。

1年という節目を迎え、 1年前までの苦しみも、治ったことへの喜びや感動も感謝も
忘れたくなくて、ずっと大切にしたいと思ったのでこのnoteを書きました。

長い文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さんも、どうか苦しいことがある中でも
希望を捨てず、
それがほんのわずかな希望だとしても
光が差すまで諦めずにいてほしいです。

いつかその苦しみも終わりを告げて
優しい光が包んでくれるから

これからも共に、
生きていきましょうね。

貴重な時間をくださったあなたに、
心からの感謝と愛を。

これからも、どうぞよろしくお願いします🌸





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