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【アジャイル】私のアジャイルジャーニー2023

こちらの記事は「シン・アジャイル Advent Calendar 2023」の企画に参加しています。

ざっとまとめるとどんな年だったか?

アジャイルに関して、2023年をふりかえると以下のような感じだったかなと。

  • 期待からの不安

  • 自分のポジションの確立

  • 軸足を見失う

  • いかに傾きをゼロにしないか

ジャーニーマップに「感情」を書き入れるなら、上がって下がって、徐々に上がって一気にたたき落とされるような一年でしたね(笑)。

期待からの不安

2023年が始まっている時点ではアジャイルに関わる仕事はやっていませんでした。ただ、実は年初の時点で、来年度(つまり4月から)の組織異動は確定していて、アジャイルに関する仕事をすることになっていました。

元々業務の内外に関わらず、アジャイルのコミュニティへ参加していたり、今後の仕込み的な話をサブマリン的に動いていた時期です。(レッドジャーニーの市谷氏にも御時間をいただいて、かなり一緒にやらせていただきました)

異動が決まった時点で何時にするかという話もあり、来年度といわず始めることができました。しかし当時所属していた部署も嫌いなわけではなく自分のことも評価していただいてたので、少なくとも2022年度に立てていた目標達成をして成果を出して貢献はしっかりしたかった。

自慢したいわけではないですが、その約束はしっかり守って成果を出し、以前の部署を卒業はしました。

そしていよいよもう少しで異動かな…と思った瞬間、大きな変化が起きます。
2022年度末にアジャイルを推していた上級役員が突然いなくなってしまったのと、様々な事情で一緒にやっていた市谷氏も活動から離れてしまったのです。

正直言うと、当時の体制と市谷氏の存在があってこそやりたいと思って異動したわけで、異動直前で大きな不安を抱えることになります。

自分のポジションの確立

不安を抱えていても異動はやってきます。
4月になり、組織をアジャイルにしていく推進チームに参加することになりました。不安はありつつもこれまでそのチームでやってきたこと、大きな方針は変わらず、チームを守ってくれる上位職もいました。

そのチームはアジャイルだけではなくデザイン思考も含め、会社の中でデジタルトランスフォーメーションしていくための動きができる組織に変革していくためのチームでした。(設立には市谷氏が大きく貢献しているチームでもありました)

チームのメンバーのケイパビリティとしてはデザイン思考的な部分が大半で、アジャイルはまだまだという印象でした。私自身もガッツリ開発分野でアジャイルをやっていたわけではないですが、市谷氏との2年以上の付き合いから自分なりにはある程度アジャイル(組織アジャイル)が仕込めていたと感じていました。

チームに参加してまずやったことは、「自分たちでしっかり組織アジャイルを実践すること」でした。推進しているチーム自身がやっていないのに、人に薦めたり普及活動はできません。市谷氏がいなくなりチームの推進力も減退していた印象もあり、「自分がなんとかやらねば」の気持ちで少し強引めではありましたが、チームにテコ入れをしました。

元々変化への適応性も高く、言語化能力やファシリテーション力もあるメンバーのチームだったのでチームを組織アジャイルで運営することは早い段階で立ち上げることができました。後でも書きますが、異動して3ヶ月後にはそのチームのマネジャーになることもできました。

しかしそんなに甘くはありませんでした。ある程度軌道にのってきたなと思ったところで、更に衝撃的なことが起きてしまいます。

軸足を見失う

なんと4月当初からチームを守ってくれていた上位職のマネジャーが退社することになってしまったのです。

当時その上位職マネジャーがチームのマネジメントを兼任していました。先に書きましたが、この時点で私がマネジャーとして引き継いだわけです。

さてここからが大変です。新たに来た上位職のマネジャーへの活動内容の説明や目標と成果についてを伝えることに大変苦慮したのです。これまで積み上げてきた文脈では理解していただけず、私自身の力不足を思い知らされた時期でした。

さらにいえば、上位方針は大きく変わってはいなくても、昨年の2022年度とは会社自体も上位職陣の成果の判断軸や価値観も変わっていました。
昨年度までであれば「会社の風土文化を変えよう!」という推せ推せのチームだったのが、一気に「なにをやっているのかよくわからない」「風土文化?まず成果を示せ。早く事業貢献しろ」という文脈が強くなってきたのです。

確かに成果や事業貢献を出すことは大事ですし、私もよくわかっています。
しかし仕事の仕方を変える、組織の風土文化を変えることは容易ではありません。3ヶ月や1年ですぐ目に見えたものが出る確証もありません。しかし会社も変革の仕込み時期ではなく、成果や実績を求める時期という流れになってきていました。

あまり詳しく書けませんが、組織的な構造の歪みもあり、チーム自体「自分たちは何をやっていくべきチームなのか?」「どうすれば今の経営陣や上位職に認めてもらえるのか?」を悩み続けた時期でした。そしてそれは今も続いています。

いかに傾きをゼロにしないか

現在進行形でまだまだ悩んでいます。そして来年度どうなるかという不安も抱えてはいます。

しかし私は会社のため、そして会社の中にいる組織のために何ができるかを問い続けなければなりません。様々な人と対話をして、自分たちの信じるものと、会社や組織が求めるものを合致させて成果に繋げていかなければいけないのです。

何度も自分のnoteに書いていますが市谷氏の言葉で私が好きな言葉が「変革の傾きをゼロにしない」があります。ゼロにしてしまったらもう変化はおきない、少しでもゼロにしないよう動いていれば何時かその傾きは変わって変化は起こせるというものです。

立場も変わりました。プレイヤーではなくマネジャー(プレイングマネジャーですが)になったわけですし、チームのメンバーをモチベートしてチームで成果も出しつつ、会社の方針や価値観とも合わせ込んでやるべきことをやっていくことが求められます。

まさに様々な環境変化に適応し続けて、自分たちのチームの価値を見いだし、自分たちのステークホルダーに価値を提供していくわけです。ある意味、組織アジャイルを体現していくにはむしろこの逆境を活かしていきたい。変化し続ける状況を楽しみたいとまで思ってきました(笑)。

2024年はもっと良い年にしたいを思っています。そしてそれは思っていても始まらないし、神頼みのものでもありません。自分が動いて変化を味方にしていくしかないのです。

信じられるのは自分とチームの努力です。「人事を尽くして天命を待つ」という言葉があるように外部環境をコントロールしきれない以上、自分やチームでやるべきこと・やれることをしっかりやること、そしてアジャイルに動くことで変化と成果を確認しながら適応していくことでしか、答えはでないものなのです。


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