●その3「問題解決のための3つのステップ」

こんにちは。キャリアコンサルタントの橋本です。

前回は、コミュニケーションにおける、氷山の海を上手に航行する３つの対策のうち、
～対策②相手の気持ちに向き合う7つのステップ～ についてお話ししました。

今回は ～対策③問題解決のための3つのステップ～ についてお話します。

Technique1:合意して先に進む
相手の気持ちが確認できたら、次に事実や解決策に関する議論へと移り、合意点を探ります。心から合意できることを1つは見つけること。少なくとも、相手が口に出した気持ちを否定してはなりません。心底合意できることを見つけたら、初めて話を先に進めましょう。

自分の意見を加えるときは、絶対に「しかし」のような逆接語は使ってはいけません。逆接語は、あなたがせっかく示した合意を打ち消してしまうからです。また、話の焦点を「感情」から「事実」や「問題解決」に移す際には、質問形式を行うことをお勧めします。
質問することで、相手が先に進む心の準備ができているかどうか確認できます。
相手の心の準備が整い、積極的な協力が得られそうであれば、いよいよ聞き方の3つの目標「情報」「評価」「問題解決」の達成を目指して行動します。事実を尋ね、協同して問題解決に取り組みます。

Technique2:何度も繰り返す
新たな問題が発生したり、懸念が残っていたりすると、話が前に進まず、横道に逸れる可能性があります。そのときは、「壊れたレコードの法則」を活用しよう。これは、道から外れそうな人を正しい軌道へと連れ戻すために、同じ話を何度も丁寧に繰り返す心理学的なテクニックです。
「不安で手がつけられない」という場合でも、「相談者が自信を持って目標を達成できるよう、コンサルタントとしてお力になります。本日は、目標に向けて少しだけ行動を起こしましょう。お話を進めてもよろしいでしょうか」というような励ましを1日に何度も繰り返す必要があるかも知れません。それでも常に心の底から相手の気持ちに寄り添い、言葉をかけましょう。

Technique3:時間切れなら再トライ
相手の気持ちがくじけ、何をどうやってもどうにもならないこともあります。考え得るすべてのカードを切っても手詰まりになったら、本日はこのくらいにして、次回の約束をしましょう。「不安で手が付けられない」とおっしゃいましたが、「今日はいいスタートが切れたと思います。回を重ねるごとにつれ、もっと良くなるでしょう」と次につなげます。
不安を感じるのはごく自然な反応であることを繰り返し話し、安心していただきましょう。

～対策①基本は「聴く力」５つの目標と成果～
～対策②相手の気持ちに向き合う7つのステップ～

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