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新世界の転換 劣等感から観光名所へ、大阪のこの町が示す希望と可能性

大阪の中心部、「新世界」。一度は荒れた土地と見なされたこの町は、今や訪日外国人客が集まる大観光地に生まれ変わりました。その象徴、通天閣の下には幸福の神様「ビリケンさん」が微笑んでいます。串カツ、たこ焼きなど、大阪の象徴的な食べ物が並ぶ通りは、いつも人々で賑わい、活気に満ちています。



しかしこの地の活気はかつてのものとは異なります。昔はパチンコ屋が立ち並び、主に男性労働者が訪れる場所で、女性が一人で歩くのは避けられるほどでした。しかし、新世界は時代と共に進化し、今では女性も気軽に楽しむことができる街に変貌しました。


その変化を牽引したのは、地元の人々の熱意と変化への開放性です。「劣等感がまちおこしへの熱意に変わった」、新世界でパチンコ店を営む両親の下で育った近藤正孝さんの言葉が象徴的です。彼は町の変化をブログで綴り続け、新世界の挑戦を伝えています。



この地は新しいものを拒まず、それが新世界の魅力です。「まちの人は良い意味で他人に無関心なのかもしれへん。だから新しい人や物、まちの変化に抵抗がなかったんだろう」と近藤さんは言います。



そして現在、新世界はコロナ禍を経て再び変化の時を迎えています。閉店する店もあれば、新たなビジネスモデルも登場しています。また、この夏には新世界夏祭りが4年ぶりに開催される予定です。「カオスなまちをまた一から、みんなで作り上げていきたい」と近藤さんは意気込みを語ります。


新世界は過去から学び、未来に向けて再スタートを切る街。その歩みは、私たちすべてにとって、希望と可能性を示してくれます。

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