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横丁化が進むことで 多様性が失われつつあるのではないか?

渋谷区の新名所「MIYASHITA PARK」内にオープンしたばかりの「渋谷横丁」が、食通たちを興奮の渦に巻き込んでいます。日本全国の地方料理から地元の食材までが集結し、一足も出ずに全国の美味を堪能できる新エリアです。



全体のスペースは約1000平方メートル。北海道から沖縄、さらには韓国まで、全国から19店舗が出店し、約2500種類もの美食を提供します。それぞれの地域の代表的な料理から地元で人気のB級グルメ、さらには各地の地酒や焼酎までが一堂に会します。



しかしここは単に美食のオアシスであるだけではありません。ノスタルジックな商店街をテーマにした装飾が、昭和の香り漂う空間を創り上げています。それぞれの店舗が独自の装飾や配置で、私たちをあの頃へと誘います。
さらに便利なのが「出前システム」。スマホでQRコードを読み込むだけで、同じ場所で各店の料理を注文できます。北海道の十勝丼を楽しみながら沖縄料理も、あるいはラーメンの比較食べなど、自由自在に美食探索が楽しめます。




しかし、便利さと楽しさを享受する一方で、1つ考えさせられる問題が。それは「横丁化」が進むことで、かつての多様性が失われつつあるのではないか、ということ。有楽町の高架下で思う存分楽しめた各居酒屋の独自性が、今では統一感のある渋谷横丁に変わりつつあります。この一元化が庶民文化にどのような影響を与えるのか、一考の余地があります。


とはいえ、渋谷横丁は美食を楽しむ場を提供し、日本の庶民文化を感じる機会を私たちに与えてくれます。この流れの中で、多様性と独自性を保つことができれば、と心から願います。


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