ジョー、無駄に語る

本業は法律家。でも、数え切れないほどある趣味の方が大事。くだらないブログをやってます。…

ジョー、無駄に語る

本業は法律家。でも、数え切れないほどある趣味の方が大事。くだらないブログをやってます。www.joesas.net/ja

最近の記事

低い投票率も金も無能な政治家も、「政治」にはつきもの

僕にとっての政治とは、次のようなものである。 僕の政治に対する考えは、概ねこの一文に凝縮されている。 僕は選挙の投票率が低くくても致し方ないと思っている。国民の誰しもが「日常生活を生きていくことに精一杯」なのだ。政治が日常生活の範疇にある人は永田町くらいにしかいなく、一般の人にとっての毎日は政治とは無縁だ。投票日でさえも、生活に余裕がない人なら仕事をしているだろうし、生活に余裕がある人なら友人との食事を優先してしまうだろう。いずれにせよ、わざわざ近所の小学校まで足を運んで

    • 投票率なんかより肝心なこと

      [注:この記事は2020年7月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 投票率は低くて当たり前僕に言わせてみれば、投票率が低いなんて当たり前だ。 投票という行為がどういうものなのか、冷静に考えてもらいたい。 日曜日という休日に、投票所という場所にわざわざ足を運び、列に並んで待たされた挙句、赤の他人の名前を書くのである。 さらには、「あなたの一票が政治を変える」といったきれいごとがよく謳われるが、都内の有権者数は11,290,229人。「あなたの一

      • 二階俊博を評価できなくては、政治は理解できない

        [注:この記事は2021年9月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] この5年間、自民党を牛耳ってきた二階俊博幹事長は尊崇に値する。 70年近い歴史がある自民党で、幹事長の最長在任記録を更新し続けていること自体、相当な功績である。自民党は単なる古い政党ではない。田中角栄や金丸信、竹下登や小沢一郎といった、権力を維持することに長けていた者が築いてきた政党であり、彼らの記録を塗り替える二階は只者ではない。 しかも、二階の凄いのは、通常だったら到底、自

        • 司法試験に二回落ちた小室圭が優先すべきは、職ではなく試験

          哀れなことに、小室圭がニューヨーク司法試験に2度目も落ちてしまったそうである。彼が辿ってきた米国ロースクールへの進学と彼が望むロイヤーとしてのキャリアを経験してきた者として、僕なりに彼が今後どうすべきなのかを考えてみた。 【現在すでに弁護士扱い】まず現状をおさらいすると、小室圭はニュージャージー州の一流法律事務所であるLowenstein Sandlerのニューヨーク支部に勤務している。これは大阪に本拠点を置いている法律事務所の東京オフィスに所属しているようなものである。

        低い投票率も金も無能な政治家も、「政治」にはつきもの

          世界最古の米国憲法から日本が学べること

          [注:この記事は2019年7月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 僕が米国憲法について語るとき、必ず最初に指摘するのが米国憲法の古さである。1788年に発効した米国憲法は、成文化された憲法としては世界で最も古い。 歴史の浅いアメリカなのにそんなはずはない、と考える人は多い。しかし、1788年の世界を振り返っていただきたい。その頃の日本は江戸幕府第11代将軍徳川家斉の時代。欧州は君主制。テレビどころか電気もない時代はだいぶ昔である。 たった70

          世界最古の米国憲法から日本が学べること

          時には一般常識からかけ離れる、犯罪者を代理する弁護士の倫理観

          [注:この記事は2021年2月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 米国では弁護士は特に反感を買う職業だが、その理由の一つとしてよく挙げられるのが、「弁護士は凶悪犯罪者でも弁護する」というものだ。 犯罪事件における弁護士の倫理観とは、実は複雑だ。 「殺人者にも人権がある」とよく言われる。これは先進国の法的理論としては正しいだろうが、被害者とその家族のことを考えたら、たとえ弁護士であってもそう簡単には割り切れない。過失殺人ならましても、計画的殺人

          時には一般常識からかけ離れる、犯罪者を代理する弁護士の倫理観

          自己破産した者の弁護士になる資格とは

          [注:この記事は2018年9月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 「永田町の常識は、世間の非常識」と良く言われるが、弁護士の世界の倫理観も世間からは理解されにくいところがあるのではないかと思う。 たとえば、自己破産が弁護士への道の妨げになるとは普通は考えないだろう。 でも米国のミネソタ州では、司法試験に合格したにもかかわらず自己破産した過去が問題視されて弁護士になれなかった人物がいる。 この人は、大学およびロースクール時代、学費を賄うために

          自己破産した者の弁護士になる資格とは

          殺人を犯した者の弁護士になる資格とは

          [注:この記事は2018年5月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 最近ある医学生から、「人身事故を起こすと医者になれなくなっちゃうので、自動車運転をしないんです」というような話を聞いた。 その時は、なるほど、生命を救うべき立場になる人が他人に害を与えてはいけないな、と納得したのだが、その後これが弁護士だったらどうだろうか、と改めて考えてみた。 人間誰しも悪意がなくても過ちを犯してしまう。良いことと思ってやったことが裏目に出たり、うっかりミスが

          殺人を犯した者の弁護士になる資格とは

          外国法事務弁護士という、日本の弁護士社会への裏口入学

          [注:この記事は2017年6月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 僕は「外国法事務弁護士」、通称「外弁」と呼ばれる資格を有している。これは俗に言う「国際弁護士」に最も近い正式な国家資格なのだが、大きく名前負けする資格でもある。 外弁がどういった資格であるかというと、これは海外の弁護士資格を保有している者が日本で活動するための資格である。言い方を変えると、僕のような日本の司法試験には到底受からない者が、日本国内の日本人・日本企業向けに、大半の日本

          外国法事務弁護士という、日本の弁護士社会への裏口入学

          「15%」を信じて受かった、ニューヨーク州司法試験

          [注:この記事は2020年8月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 多くの人に信じてもらえないが、僕はニューヨーク州(とニュージャージー州)の司法試験に受かっている。 そもそも米国の司法試験というのは合格するようにできているのだ。ニューヨーク州司法試験の合格率は85%。日本の司法試験の35%とはエライ違いである。 (余談になるが、85%はあくまで米国弁護士協会(American Bar Association)が認定するロースクールに3年間通っ

          「15%」を信じて受かった、ニューヨーク州司法試験

          小室圭の事務所プロフィールを、その世界から来たジョーが読み解く

          [注:この記事は2021年10月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 今回は小室圭が所属しているLowenstein Sandler LLP法律事務所サイトに掲載されている彼のプロフィールを、つい最近まで類似したプロフィールが公開されていた者として、読み解いていきたい。 【学位】事務所のプロフィールによると、小室圭は2019年にL.L.M.と呼ばれる学位を、2021年にJuris Doctorと呼ばれる学位を取得している。 L.L.M.とは日本

          小室圭の事務所プロフィールを、その世界から来たジョーが読み解く

          小室圭の就職先を、その世界から来たジョーが解説

          [注:この記事は2021年9月に自分のブログに載せた投稿に微修正加えた上で再掲したものです] 小室圭がニューヨークの法律事務所に就職したという報道があったのでググってみたら、なんと就職先はLowenstein Sandler法律事務所ではないか。 Lowensteinは僕が内定をもらっていた事務所。最終的に辞退したが、僕の経験上、Lowensteinはなかなかの事務所である。つい最近まで小室圭が飛び込んだ世界にいた者として、彼の今の境遇を解説してみようと思った。 【ジョ

          小室圭の就職先を、その世界から来たジョーが解説