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晩飯食いながら読む文章

仕事に役立つちょっとした心掛けみたいなのとか、クリエイティブにおける思考とか、そういうことをSNSで発信できる人ってすごいよねって話を友人デザイナーとしていたら「ストイック過ぎて自分の駄目さ加減に念押しされてる気分になるから、そういうツイートとかは見ないようにしている」と言っていた。わかる。グズでノロマでドテラな私みたいなものにもまったくもってただの怖い言葉だから薄目でしか見ていない。SNSから何かを得ようと思っていないからなのかもしれない。右から左へ流れていく、だからなんだというつまらない冗談文章がちょうどいい。

だから私は何の糧にもならないことを記録していきたいということでですね、いま書こうと思っているのは入浴剤の世界において、バスクリン日本の名湯登別カルルスに勝る入浴剤ってあるのだろうかということだ。バブもクナイプも悪くはない。がしかしやはりここはバスクリン日本の名湯登別カルルスではなかろうか。カルルス。北欧神話の神のようなその名前からしてカルルス。

香りも、お湯の柔らかさも、濁り具合も。カルルスに隙なしだ。容器も他のそれとは一線を画す異形。パッケージのイラストもかわいげと風合いがあって見ていて飽きない。養順湯という銭湯の壁に描かれた富士山の絵を何度見てもうっとりするというシーンが「まんが道」では登場するのだが、私はカルルスのパッケージを見てはうっとりしている。

今夜もカルルスが待っている。そう考えルルスだけでここ数週間続く仕事受け過ぎて身動きが取れない自分に対する強烈な嫌悪も少しは薄まルルスだろうか。ありがとうカルルス。だからなんだよという話。このくらいがちょうどいい。晩飯食いながら斜め読みくらいの。金曜日ロードショーでやる映画くらいのちょうど良さ。晩飯テキストね。

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