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ハッピー!だけじゃない:映画「シャイニー・シュリンプス!」

映画編です! 1本目は夏に観たフランス映画『シャイニー・シュリンプス!』



あらすじ

ウェブサイトからSTORYの引用

50メートル自由形の銀メダリスト・マチアスは、同性愛差別発言によって世界水泳大会への出場資格を失ってしまう。再び資格を得るために出された条件は、3ヶ月後にクロアチアで開催されるゲイゲームズ出場を目指すゲイの水球チームのコーチになること!?

渋々引き受けたマチアスが対峙したのは、一癖も二癖もあるメンバーが揃う弱小チーム「シャイニー・シュリンプス」だった。適当にやりすごそうと考えていたマチアスだったが、悩みを抱えながらも大会を通して自分らしさを表現しようとするメンバーたちに、少しずつ心を開いていく。愛娘ヴィクトワールの後押しもあって真剣に向き合うようになったマチアスに応え、チームは次第にまとまるように。

なんとか予選を通過できたものの、クロアチアに向かう道中、メンバーが仲間割れをしてしまうある事件が起きる。
そしてマチアスとシャイニー・シュリンプスのメンバーには、思いもよらない悲しい現実が待ち受けていた──。

感想

監督自身がメンバーということもあり、LGBTQ+の物語とはいえしっかり登場人物の日常が描かれている。「日常」というのは、ゲイの中での世代別の想い・考えや家庭問題、レズビアンVSゲイの言い合い(これには使われる言葉に主人公も驚く)、主人公と家族の関係など。

また、表向きは主人公を諭すような人たちもいるなかで、登場人物全員が心から受け入れているわけではない、という描写があるのも、トレーラーとノリノリの劇中歌とは違う、「ハッピー!」だけでは終わらせない、考えるきっかけをくれる映画。

ネタバレしないように書くにはこれくらいしか言えない・・・技術が足りない泣 けど、デジタル配信とかもはじまるみたいなのでぜひぜひ見てほしい作品です!

そして、なんとこの映画、続編が決まっています。

しかも、東京で開催されるゲイゲームズに向かう途中、ロシアで足止め……ってもはやそれは一体全体どうなるの!?という感じで楽しみです。

1作目の映画で彼らが向かったゲイゲームズがクロアチア開催というのも気概のある描写だと思うのに、そこにロシアと日本を持ってくる監督たちの気合とも思える遊び心と想いがすごいなと。

https://www.ouest-france.fr/culture/les-crevettes-inspire-d-une-histoire-gaie-6336189

2019年フランス公開時のこの記事では、なんと開催地をハンガリーにする案もあったそう。でも、政治的な問題に結びつきやすいという懸念があり変更。実際にユーロ2020でのハンガリーの法案をめぐる動きを知った後だと、この考え方は間違ってなかったんだろうなと思います。そして、国としてはまだ明確にLGBTフレンドリーとはいえないクロアチアを選ぶにあたっては、ゲイ・ゲームズの主催者から、将来実際にゲイ・ゲームズが開催される可能性もあるだろう、という返答をもらっての決定。撮影地のリエカ・オパティア地域は、クロアチアの中でもLGBTQの権利を守るための活動を行なってきた地域の一つというのもそうした背景があってのことかもしれない。

2022年、本物のゲイ・ゲームズはなんと香港で開催予定。映画のゲイ・ゲームズ開催地が日本、ということも含めてすごく楽しみになりました。

プチ・情報

そして!!!!10月6日現在、フランスのストラスブールでの撮影に向けて日本人エキストラの募集があります。もともと留学先がストラスブールで、映画にストラスブールを含むGrand Est地域が出資してるのも知ってたんですが、思いがけず情報がまわってきまして・・・ストラスにまだいたら絶対行きたかったやつです。

もし、フランス在住ですって方がいたらぜひ詳細を確認してください。撮影は10月30日(土)だそうです。

以上、初の映画感想投稿でした!

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