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負けを受け入れた潔さは、試合に負けても勝負に勝っている

負けを受け入れた潔さは、試合に負けても勝負に勝っている

意味:例え試合に負けても、潔く自分を貫くことができたら、勝つ以上の結果を得る。

類義:勝ちにこだわりすぎた時点で負ける

(例)いやぁ、俺は負けず嫌いなんだけど、勝ちにこだわり過ぎて、ズルをしたり反則をしたり、手段を選ばなくなっていたことに気付いたんだよ。それがあまりに格好悪くて情けなくなったんだよ。逆に、俺に負けた相手は、試合を楽しんで、自分を貫いて負けた奴が居たんだけど、今やそいつは手の届かない所まで行っちまった。まさに、「負けを受け入れた潔さは、試合に負けても勝負に勝っている」ってことだね。

今回の創作ことわざは、ちょっと長いですが(笑)、横行している成功哲学や成功理論をぶち壊す、道楽的成功理論と言えるかもしれません。
「そんなの負け犬のお遠吠え」だとか、「綺麗事で机上の空論」とお思いになる方もいるかもしれません。何を言うかは自由ですし、成功哲学を語りたいわけでもありません。ただ、「道楽」に通じるものを発見したので、二つの事例で述べてまいります。

呂布カルマ対R指定

『フリースタイルダンジョン』と言う番組をご存知でしょうか?HIPHOP、ラッパーの方達が、「フリースタイル」という言葉による戦争を繰り広げる番組です。チャレンジャーをモンスターが待ち構え、7人いるモンスターを5人抜きしたら、100万円を手にすることができるというものです。

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私は、音楽的にHIPHOPは好きではないのですが、この番組は好きなんですよ。韻を踏む、リズムに乗ってフロウをかます、相手をディスってパンチラインを決める。などなど、即興の言葉のチョイスや論破など、見所は沢山あります。まぁ、キナ臭い話があるのも事実ですが、フリースタイルで描かれるバトルは、時に芸術だと思うところもあります。

以前、『アメトーーク!』でも、「ラップ大好き芸人」という回があって、Youtubeでアップしている人もいるので、興味がある方は検索してみてください。

数々の名バトルがある中で、「呂布カルマ対R指定」というバトルが、今回取り上げたいバトルです。

まず、R指定という方は今や「フリースタイルの最高到達点」と言われるほどで、ラップ最大の大会UMBを三連覇しており、名実ともにNo.1とも言えるラッパーです。フリースタイルダンジョンでも、初代の般若さんから指名を受けて、2代目ラスボスに就任しました。そして、先日DJの世界大会で優勝し、世界一に輝いたDJ松永と「Creepy Nuts」というユニットを組んで活躍しています。

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そして、有名なのが、ライブで披露される「聖徳太子ラップ」です。ヘッズ(観客)からお題を幾つか聞き、即興で全てのお題をラップでつなげるという神業です。ただお題を言うのではなくて、ちゃんと韻を踏みながら意味も繋げて、見事なラップを披露します。これはまさに必見です。

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さて、今回取り上げたいのは、R指定ではなく、呂布カルマです。呂布カルマは、ダンジョンとは違う大会で、R指定に負けており、リベンジも兼ねてのダンジョン挑戦だったのですが、そのあまりの強さに、途中で、

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「もう言うことねぇわ やっぱコイツ強ぇわ もうダメだ 強い」

と、バトル途中で自ら負けを認めてしまったんです。
特にHIPHOPは、無駄に格好つけたり、自らを誇張したり、相手を下げるものです。しかし、呂布カルマは、自ら負けを認めました。そういうバトルがない訳ではないのですが、ここまで潔く負けを認めて途中で辞めてしまうのは、HIPHOPにおいてあるまじき行為であり、観たことがありません。

R指定が強いのはファンなら周知の事実で、勝負に勝つことは驚くことではありません。そして、R指定に勝てば、名声を得られるでしょう。呂布カルマも、もちろん勝つつもりでいたでしょうし、勝って名を上げたかったと思います。しかし、呂布カルマらしくみっともなく足掻くのではなく、潔く負けを認めたことで、その結果、呂布カルマは負けを経てさらに強くなり、2代目モンスターとなり、モンスターの中でも一番の勝率を誇りました。そして、「2代目モンスター対初代モンスター」という企画の際、また「呂布カルマ対R指定」のバトルが実現し、今度は呂布カルマが接戦の末勝利するという結果でした。どちらが勝ってもおかしくはなかったですが、明らかに、負けを乗り越えて、強くなった呂布カルマがいました。その後、現在3代目モンスターとしても活躍しています。

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負けを受け入れることや、自分の弱さを認めることは勇気がいるし、特にHIPHOPにおいてはダサいしみっともないことです。しかし、それをやったからこそ、呂布カルマはさらに名を上げ強くなったと思います。

もう一つの事例をあげようと思ったんですが、かなり長くなってしまいそうだったので、また別の機会の紹介したいと思います(笑)元々この創作ことわざは、呂布カルマ対R指定の試合から思い浮かんだことわざなので、もう一つの事例は、より相応しいことわざを創作したいと思いますので、気になる方は気長にお待ちくださいね(笑)

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