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「現実は小説よりも奇なり」ラグビー日本代表

現実は小説よりも奇なり

意味:現実に起こることは、時に小説で描かれることよりも可笑しなものだ。

類義:事実は小説よりも奇なり

(例)いやぁ、昨日のラグビー日本対スコットランド、めちゃめちゃ凄かったなぁ!日本めちゃくちゃ強いし、素晴らしい試合で最高のノーサイドだったと思うけど、過去を振り返ったら、この試合が凄く深い意味があったんだよ。まさに「現実は小説よりも奇なり」ってことだね。

歴史を変えた、予選突破!!

「ブレイブ・ブロッサムズ」見事スコットランドを撃破し、初の決勝トーナメント出場を果たし、季節外れの桜を咲かせてくれました!!

ご覧になった方ならわかると思いますが、一度は28-7にまで差が広がり、「こりゃいけるで」と思ったことでしょう。しかし後半、後半に強いと言われるスコットランドの逆襲に、28−21と迫り、1トライ1キックで同点に、という所まで迫られました。まさに緊迫してヒリヒリするような展開に、手に汗握りながら応援し、激しくぶつかり合う姿には、胸が熱くなり、応援にも熱が入りましたが、最後まで守って逃げ切り、見事勝利しました!!

試合前こそ、台風の影響もあり、試合が行われるかどうかで揉めましたが、結局は試合は行われ、日本はその強さを見せつけて勝利しました。予選も全勝で並み居る強敵を差し置いて、トップで予選通過し、決勝リーグの初戦は、4年前に「世紀の大番狂わせ」を演じた、南アフリカが対戦相手となりました。

現実は小説よりも奇なり

スコットランドとの試合も含めて、何から何までドラマティックな展開になっていますが、まさに「現実は小説よりも奇なり」と言えます。

一つは、前回のW杯では、当時世界3位の南アフリカを終了間際に大逆転と言う劇的な勝利を上げました。そして、予選リーグを3連勝で、予選突破をかけた最終戦、相手はスコットランド。そこで日本は10-45と大敗し、世紀の大番狂わせをしたにも関わらず、予選敗退となってしまいました。

そして今大会、日本が属するプールAは、世界4位のアイルランド、再び因縁のスコットランドと同じプールになり、アイルランドには見事勝利し、三連勝で迎えたスコットランド戦。台風の存在が、二国の対戦をよりドラマティックに演出したと思います。ラグビーの発祥国でもあるスコットランドとしては、絶対に負けられない、負けては帰れない状況の中で、もの凄い気合いで、素晴らしいゲームを繰り広げましたが、日本はホームの応援もあっての勝利によって、念願の予選突破となりました。そして、試合前のいざこざが嘘だったかのように、アイルランドは「日本は素晴らしい」と称え、敗者のアイルランドが花道を作り、日本を拍手で見送りました。

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こんな小説のようなことってあります?

「因縁」という簡単な言葉で片付けるにはあまりに安易過ぎる、見事なまでに整えられた舞台。
まさに、「現実は小説よりも奇なり」ということを体現したのではないでしょうか。それは、偶然によるものではなく、ラグビーを愛する人たち、ラグビーに命を賭ける人たちの思いがあったからこそ、起こったことなのだと思います。

サッカーにおける感動劇

サッカーも、1993年にW杯初出場に王手を掛けたイラク戦、ロスタイムに同点に追い付かれ、初出場を逃した試合は「ドーハの悲劇」として、今でも語り継がれています。しかしその4年後、イラン相手にロスタイムでVゴールを決め、W杯初出場を決めて日本中が湧いた試合は「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれ、我々の記憶と日本サッカーの歴史に刻まれました。「ドーハの悲劇」があったから「ジョホールバルの歓喜」があったと言えますが、「悲劇」がより大きな「歓喜」にしたのは間違いありません。

きっと、人は感動したい生き物なんじゃないでしょうか?

だからこそ、一度挫折を味わい、試練を乗り越えた先に、大きな感動が待っているのです。順当に成功したって面白くないし、それは歴史に残るほどのことでもないでしょう。しかし、サッカーのように、今回のラグビーも、ラグビー史に残る大会になるのは間違いないと思います。

それは、前大会での「世紀の大番狂わせ」をしながらも、決勝トーナメントに進めなかった屈辱や悔しさがあったから、この4年間で大きな成長に繋がったんだと思います。

道中を楽しむことが大きな感動を生む

弱さを受け入れることで、人は強くなります。強くなった「ブレイブ・ブロッサムズ」が、決勝トーナメントで、再び南アフリカを撃破し、過去には17-145という記録的大敗を喫した、最強「オールブラックス」と戦い、もし勝てたとしたら、とんでもない伝説になりそうですよね!
どんな結果であれ、今回がまた今後、感動を生み出すための因縁を生み出すかもしれませんが、「道楽」的に、道中を楽しんでいけば、きっと果てしない感動が待っていると思います。

台風の被害は甚大なもので、個人の力は大したことはないかもしれませんし、日本代表が勝ったからって、復興が進むわけではないかもしれません。でも、最も大事な「生きる活力」になると思うので、まだまだ日本代表を応援していきましょう!!

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