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R-1決勝進出者「セルライトスパ大須賀さん」に学ぶ「逆転の発想」と「設定」

昨日はR-1グランプリが開催されましたね。決勝に残ったのは女性一人という珍しい大会になりましたが、今回の大会を観て、個人的にとても注目した出場者がいました。それがセルライトスパの大須賀さんです。

注目のセルライトスパ大須賀さん

Rー1は、人によってネタが全然違い、多いのはフリップ芸、コントでしょうか。その中で、漫談というスタイルをとった大須賀さん。漫談という形のあるあるネタではありましたが、グループAを勝ち抜き決勝でも盛り上げました。

注目すべきなのは、その方法にありました。

彼がとった漫談の方法は、「小声」であるあるネタを漫談形式で言うというものでした。小声でネタをするのは、普通では考えられません。なぜなら、小声ではネタが伝わらないからです。マイクがあるとは言え、基本的に舞台は声が大きい方が有利です。そこに感情も乗るし、観客や視聴者に伝わるからです。これはまさに「逆転の発想」です。

不可能を可能にした「設定」

しかし、大須賀さんは小声でネタを披露しました。本来であればありえないネタを可能にしたのが「設定」です。
1本目のネタは、赤ちゃんをあやして、寝ている間にネタをするという「設定」でした。昨年生まれた子供のおかげで生まれたネタだと言っていましたが、そのリアルさもあり、自然な「設定」でした。
そして2本目は、虎に囲まれてしまったと言う「設定」で、大声を出せない状況を作り出しました。出落ちのような笑いもありましたが、おそらく、「小声漫談」を生かす設定を考えたのでしょう。2本目も小声漫談のネタをして、結果は優勝した粗品と同点。投票した人数によって、粗品が優勝することになりました。

「設定」という理由をつける

これほど悔しい結果はないと思いますが、準優勝に導いたのは、この「逆転の発想」による小声漫談と、それを実現させた「設定」によるものが大きいです。
優勝できなかったのは残念でしたが、今までに観たことのないようなネタで、誰も思いつかず、誰にもできなかったことを実行できたことが、大須賀さんのすごいところだと思います。
ある意味、奇襲作戦ではないですが、王道を逆手にとったことと、その設定を思いついたことで、優勝してもおかしくなかったのではないかと思います。

「設定」とは言わば「理由」とも言えるもので、「逆転の発想」による小声漫談という不可能なネタに「設定」という「理由づけ」をしたことで、可能にしたのです。これは、ネタだけではなく、「理由」をつけるということに意味があります。最近は「生きる理由」というテーマのコラムを取り上げることが多いですが、一連のコラムの流れにもつながる今回のコラムになったのではないかと思います。

「逆転の発想」と「設定」を加える

今回取り上げた「小声漫談」というネタは、この「逆転の発想」と「設定」によって生み出されたわけですが、これは、とても重要で参考になるものだと思っています。「逆転の発想」だけでも「設定」だけでも不十分なのです。この方法は、ビジネスでも人生においても応用できることで、今の時代にはとてもマッチした考え方であり方法だと思います。自分にとっての「逆転の発想」は何か。そして、それを実現させる為にどんな「設定」をつけるか。そうすることで、今までにない何かを生み出すことができるかもしれません。

今回のR-1は、運と勢いで粗品が優勝しましたが、優勝を決めるのは審査員です。まぁ、R-1で優勝しても売れないと言われているので(苦)、M-1優勝して勢いのある粗品が優勝したのは、逆に良かったかもしれないですね(笑)個人的には粗品が好きですが、今回のような不可能を可能にしたネタを披露してくれたセルライトスパと大須賀さんのネタを楽しみにしたいと思います(^^)

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