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プロデューサー気取り④

要塞のようなデスティニーグループの中央にそびえ立つトロピカル。

一階にはアジア風衣装の高級ソープ 
サイデリアルがある。
こちらは六万台で降格先であり、グループ自体の儲けの中心。サイデリアルの存在なしにトロピカルという店は成立しない。
あえてポテンシャルの高い嬢がトロピカルではなくサイデリアルに在籍する例も多い話だ。

ぐだらないことだ。高みを目指さず、ぬるま湯に浸かっている若い女など、崇は抱く価値などないと断言する。
厳しい競争のなかで己の身体ひとつで大金を稼ぐ。この気概があってこそなのだ。

階段を登ると男が頭を床にこすりつけている。
「このたびはトロピカルにお越しいただき
ありがとうございます。ご予約のお客様でしょうか?」
「イナガワだ」
「イナガワ様、本日は金牛宮でのご案内となっておりますが、お間違いないでしょうか」
「そうだ」
「かしこまりました。ただいまご案内いたします」
男は待合室に通し、飲み物を聞いてきたので、
コーヒーを頼んだ。

「いやぁ店長、あれは掘り出しものだねぇ
くちあけじゃないから、気が進まなかったが
教育のしがいがある女だよ」
「ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします」
禿げたジジイがでかい声で騒いでいる。
掘り出しもの?昴か麗菜か?
しかしジジイは満足そうに帰っていき、
それ以上の情報は聞き出せなかった。

しばし待つと呼ばれ、いよいよ対面する…
金牛宮 昴…お前は抱かれる価値がある女だろうな…

続く

ホントにありがとうございます😭 さらによい作品を作り還元していきたいと思います♪