薄紫色のカブトムシ

 大学の講堂みたいなところ。
誰かの講義を聞いている。私の右手にあった棚の上に手のひらサイズの箱があって、のぞいたら背中だけ薄紫色のカブトムシがいた。見たことのない大きさと容姿に驚いていたら、その箱からカブトムシは抜け出した。 
 あ、と思ったけど講義の最中だし、そのまま観察し続ける。
カブトムシは棚の端の方へ移動し、カマキリの卵のようなものを産んでいる。じっと見ていると、背中の部分だけ残し、角と足だけになって私の方へ向かってきた後、右手の小指にガシッと絡み、噛まれた。

 しばらくすると、教室の外から2人、白衣を着た人が入ってきて、「蜂の駆除を」そう言って先ほどの卵のところに粉状の何かを散布した。
(え?蜂だったの?なら私の指噛まれたのもヤバいかも…)そう思って彼らの後を追いかける。
1人は以前会ったことのある人のようだった。もう1人のところへ私は連れていかれ、事情を説明すると、
私の右小指を診た彼はそこに注射をした。