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(2024年3月)上野でみた大道芸(2)その2後編

(つづき)

大道芸人の人は3個の箱を取り出しました。
そのうちの2個を左右の手にそれぞれ持つと、残りの1個の箱を挟むようにしてリズムよくガコガコやり始めました。
よく見ていると落とさないようにしながらも箱を入れ替えたり箱の前後を回転させたりしていました。
足の下を通したり、リズミカルにふわりと浮いたり、大道芸人の人の体がクルリと一回転したり。
その3個の箱の芸、4個を飛ばして箱の数5個に挑戦です。
大道芸人の人のトークによって出来てきたお客さんとの一体感もあって、5個の箱への挑戦に注目が集まります。
左右の手に持たれた箱の間には3個の箱が挟まれています。
緊張の中、5個の箱が手から離れた瞬間、大道芸人の人はバレリーナのように体を一回転させると、その伸びた手は両はしの箱を掴みました!
が、しかし、、、。
間の3個の箱は悲しみを携えた音をたてて地面に落ちました。
失敗。
「あ~~~↓」という残念がる声は、2回目の挑戦へ「がんばれ~」の声援に変わり。
2回目の挑戦。
そう、失敗なくして成功はあり得ないのです(あるかもしれないけど)。
注目度と緊張感が増す中、再び宙に浮く箱、回転する大道芸人の人。
大道芸人の人に掴まれる両はじの箱。
ガタガタと落ちる3個の箱。
人生の挫折を思わせるようでした。
しかし「がんばれ~」の声はより大きくなり、「諦めない宣言」をする大道芸人の人。
3回目の挑戦。
三度(みたび)宙に浮く箱、回転する大道芸人の人。
大道芸人の人の手には両はじの箱。
見事に挟まれ、おさまる3個の箱。
大成功です!
巻き起こる万雷の拍手。
我々は歴史の立会人となったのでした。←大げさすぎ

その流れで大道芸人の人は、はじめに使っていた2本の棒&ヒモでコマを操る道具へ。
風の影響があると気にしていた大道芸人の人でしたが、ここでこれまで見せていたコマよりも小さなコマを取り出してきました。
通常のコマよりも小さいコマの方が1.5倍高く飛ぶそうです。
高く飛ぶだけに小さいコマの方がキャッチするのが難しく、しかも時々、どっどど どどうど どどうど どどう と風が吹いてきます。
大道芸人の人は失敗を恐れずに小さいコマに挑戦することになりました。
小さなコマが遥か高く空に打ち上げられました。
風の影響もあってかキャッチ成功は4回目に。
盛り上がったところで、そのまま通常サイズのコマでのパフォーマンス。
これがすごい。
手に持った棒を動かすことで棒の間に張られたヒモの上をコマが高速回転していき、目まぐるしい技を連発。
棒の片方を放して片手で大回転させたり、ヒモの部分をつかんで技を見せたり。
二つのコマを使えばコマを投げ上げている間に縄跳びしてみたり。
回転を続けるコマに角度がついていき、コマが平行に立ち上がったかと思うと、あぁもう何をやってるのか見ててわからないぐらい大技を最後に一発成功させて終了。
なんかすごいことをやっているのは分かった。
その成功に本人があ゛~~~~~~~~~!!と自ら雄叫びをあげてました。

この大道芸人の人、現在32歳で二人のお子さんがいるという。
いい意味でとてもそうとは見えない溌剌さがありました。
家族に誇れる仕事というようなことを本人もおっしゃっていましたが、家族のためにがんばれるって素敵ですね。

おわり

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