今日は授精に走り回ったり母牛を売ったりで食事する時間もないくらい走り回ったくまごろです。

色々作業してる時は電話で話してたり音楽聞いたりYouTube聞いたりしながらやってるのですが確かにそうやなって思った事があったので少しだけかいつまんで。

法人化するとめちゃくちゃお金の事を考える時間が個人事業の時と比べて100倍くらい増えて死にそうなんやけどってなるんですがシンプルに目標を従業員さんとボクで毎月粗利益が160万が安全圏やろうなとそれを目標にしていました。毎月、１人80万円です。
そこを越えたら大丈夫だろうからボクは香川にうどん修行に行ってうどん屋始めようってくらいお金の事を考える事はあまり無くなるだろうなと思っていました。

ボクの会社はあまり経費が他産業に比べたらかからないのと減価償却ってものが無いのでボクがロールスロイスが欲しいとか言い出さなければ大丈夫かなと思います。

粗利益ってのは変動費を抜いた金額です。無駄な出費は極力しないようにしてるのとボクのポケットマネーが注ぎ込まれているのでいつか取り返したいと思います。

ボクは畜産業や授精師も普通にやってるので置き換えて考えてみます。

ボクが普通に牛飼いと別に会社経営をやれているのはやはりくろくまくんのお陰で牛については殆んど何も考えないでやっています。考えてたら危ないです。あまり考えていないので牛に対してはちょっと距離感があって割りと冷静に見ています。このちょっとした距離感は大事な事でそれがないと感情的になったり現実を直視出来なくなったりします。

ちなみにうちのお客さん達は管理システムをくろくまくんに任せて他の仕事をしたり冷静に分析したりと現在の畜産業界でもかなりしっかりした経営をされている方が多いように感じています。どう使ったら良いのか分からないお客様や他の牧場さんはどういう事に気を付けているか等の説明や活用方法なんかを今年から伝えられるようにして行こうと思っておりますのでもうちょい待って下さい。

話が逸れました。ボクのチャームポイントでもありますが悪い癖です。

和牛繁殖に於いて１人毎月80万円の粗利益を出すのはかなり難しいです。
ご夫婦二人で80万円出すのはイケルかも知れませんが取り敢えず１人毎月80万円の粗利益で。

畜産に於いての粗利益は飼料代金や水道光熱費、機械や畜舎、牛達の減価償却費を変動費と見た方が良いでしょう。ここいらの経費を抜いた残りが粗利益ですかね？ボクが牛飼い始めた頃に言われていた毎月３頭出荷して一頭は飼料代金、一頭は投資(減価償却や返済)、一頭がお給料って言ってたのは全く通用しなくなりました。通用させるつよつよ生産者もいますが。

ボクは和牛繁殖が衰退した一番の原因はこの粗利益に拘る事が全く無いからではないかと思っております。お金に色は付いていませんから別にどこから持ってきても良いのです。授精や移植が得意なら開業しなさいよ。削蹄はとてもキツイ仕事ですが誰からも喜ばれますし元手はかかりません、兎に角修行です。怒られそうですが競輪場から持ってきても良いわけです。牛だけで食って行きたいのであれば誰よりも粗利益に拘らなければダメです。先ず経営ありきです。余力が出たら好きな事したら良いのです。誰もがそうですがお金を借りてまで始めた仕事です。先ずどんな型であれなりふり構わず体勢を作る事です。好きな事で食って行きたいなら面白い事と同じ量の悲惨な事もあるものです。

これは殆んどの牛飼いさんがそうですが金額ベース(粗利益)で話す人は殆んどいないなとボクが感じているからです。変動費はこれからも乱高下(上がりっぱなし)になるかも知れませんが安定基金もあります。粗利益ベースで考えると規模拡大と共に生産率の改善が必要になります。規模拡大出来ない状況であれば変動費の削減や個体販売を上げて行く等やらなければならない事だらけです。粗利益80万円に拘っていれば自分がやらなければいけない事が自ずと見えてくるでしょう。

何も拘っていなければ何も見えては来ないですよ。経営とは具体的に数値目標を立てそれをコツコツ達成していく事です。

良い時は誰がやっても良いんです。悪い時こそ皆さんが本物の牛飼いさんであるかが問われている時ですよ。

くろくまくんを再開したらボクは毎日、本日のピックアップレーサー(競輪)予想でも載せようかと思っていますので是非参考にされて下さい。ワイはくまごろの魂の予想に乗るぜ！って農家さんお待ちしております。

取り敢えずやることやってからですよ。