先発
青森山田ー櫻田
広陵ー高尾
プレーボール
1回表　広陵の攻撃
青森山田の先発の櫻田は秋の大会でノーヒットノーランを達成しているピッチャーだ。躍動感のあるフォームで伸びのある速球を投げ込んでいる。鬼門の立ち上がり。しっかり抑えられるか。まず大事な先頭バッターをライトフライに打ち取る。腕もよく振れていて、ストレート中心の投球スタイル。櫻田は自信たっぷりに投げ込んでいる印象。3番4番には変化球中心に変化した配球。よくキャッチャーが考えた配球をしている。意識したのか3番4番には連続四球。ツーアウト2塁1塁と、ピンチを招く。ここで先制できるか、広陵。抑えられるか青森山田櫻田。結果三振でチェンジ。よくこのピンチを粘って抑えた、櫻田。貴重な先制点は許さなかった青森山田。
1回裏　青森山田の攻撃
広陵のエース先発の高尾は去年の春夏甲子園でも活躍している、実績十分の注目のピッチャーだ。先頭には追い込んだが両方にとって痛いデッドボール。追い込んでいただけに、もったいない。バントで手堅く送ってくるか。少し高尾浮き足だっている。やはり、青森山田はバントできたが、フィルダーチョイス。いきなりノーアウト2塁、1塁。3番對馬はバントのサインで2球連続失敗。少し高尾の速球に押される感じ。やはり、結果はバント失敗。今度は青森山田がもったいない攻撃をしてしまう。高尾は落ち着いた様子だか、まだ本来の高尾ではない様子だ。速球はとても走っている。結局ダブルプレーで無失点。両チームとも得点圏にランナーを出すがチャンスを潰してしまう。
2回表　広陵の攻撃
櫻田、ワンアウトから、ヒットを許す。こちらの櫻田も速球が走っている印象だ。逆に変化球がなかなか決まらない、苦しい投球になっている櫻田。ストレートはコースもキレも抜群だ。速球中心で攻めていきたいところ。最後はストレートで押してセンターフライ。無得点。
2回裏　青森山田の攻撃
高尾はこの回から、低めに球が集まって、スピードも安定してきた。去年の実績もあるのでとても落ち着いている印象だ。１４０キロも超える球も出てきて、肩も温まってきたか。高尾はフィールディングも非常に素晴らしい。
3回表　広陵の攻撃
0ー0が続く中、どちらが先制するか注目されるが、どちらも投手が良い投球しているので、一つのプレーで流れが変わる可能性が高い。ヒットの後、エラーが出て、広陵ワンアウト１塁2塁のチャンスに。心配していた、エラーが出てしまい、ピンチが広がる、青森山田。ここで強打注目打者只石。最初のターニングポイントがやってくる。やはり、只石に対しては１打席目と同じく、変化球中心の配球。ここは只石をライトフライで抑える。
ツーアウト3塁1塁で引き続き、広陵先制のチャンス。しかしセカンドゴロで攻守交代。
3回裏　青森山田の攻撃
どちらが先制するのかが鍵となるこの試合。このイニングで試合は動くのか。先頭が四球で出塁。ノーアウトのランナーが出たのでセオリー通りバントで攻撃してくるか、青森山田。しかし、広陵先発の高尾の守備力が高いのでやりにくい所。やはりやりにくいのか、ヒッティングに切り替えたが、三振。高尾、やはり評判通りのピッチャーだ。ストレートが快速球で綺麗な軌道でストライクゾーンにビシビシ決まる。結局、この回も無得点。
4回表　広陵の攻撃
こちらの青森山田の櫻田も守備力が高い。ピッチャー返しを難なくさばく。ポンポンとテンポ良く抑えていく。三者凡退。
4回裏　青森山田の攻撃
先発の高尾は非常に腕が振れてきた。伸びもさらに増してきた印象だ。しかし広陵はエラーが先頭バッターの時に出てしまった。エラーは得点に繋がる可能性が非常に高いので青森山田は是が非でも先制したい。エラーのあと、4番原田には少しコントロールが乱れたが、結果は四球。ノーアウト2塁1塁。エース高尾はノーヒットピッチングだか、ピンチ。ここで吉川のバントでワンアウト3塁2塁。また2個目のターニングポイントがやってきた。広陵抑えることができるか。青森山田貴重な先制点を奪えるか。ここで高尾は今日最速１４４キロを計測。結果は…空振り三振。ツーアウト3塁2塁。このピンチでも動じないエース高尾。変化球、ストレートでポンポン追い込む。最後は143キロのストレートで三振。このピンチを抑える。青森山田にとっては痛い攻撃になった。
5回表　広陵の攻撃
5回の先頭で70球を球からが超えてしまっていて、少し球数が気になる。だがストレートの勢いは衰えていない。しかし、ワンアウトから、ヒットで出塁。どう動かしてくるから広陵。やはり動いてきて、盗塁成功。ワンアウト2塁となり、得点圏にランナーを背負う青森山田櫻田。結局四球。ワンアウト2塁1塁の場面でここでピッチャーを交代。強打の広陵相手に良く投げた櫻田。思い切った采配の青森山田。この交代、継投がどう試合に影響するか。ピッチャーは186センチの長身のエースナンバー1の関がマウンドに。0ー0で先制のチャンス広陵。抑えらるか、青森山田関。痛烈なファーストゴロでツーアウト1塁3塁。関は１４０キロを超えるストレートだが少し力んでいる。変化球も少し高い。嫌な予感がする。しかし、変化球で注目只石を三振。素晴らしい火消しのエース関。この回も無得点。
5回裏　青森山田の攻撃
高尾は未だノーヒットピッチング。外角に素晴らしいストレートがビシビシ決まる。この回で7個目の三振。球数が70球に到達。しかし伸び、キレは変わらない。三者凡退。
6回表　広陵の攻撃
この回は青森山田関はテンポ良くアウトを重ねる。少しコントロールがバラけてる印象。最速は１４７キロ。この試合ここまでで3人の投手が両チーム投げているが、全ての投手が球にキレがあり、伸びがあり、勢いがある。球の質が素晴らしい投手ばかりだ。ツーアウトから、四球。もったいない。3人で終えたかった。繋げるか広陵。抑えらるか、青森山田。結果はサードカメラマン席に入りながらでもボールをキャッチし、スーパープレーで無得点。
6回裏　青森山田の攻撃
依然ノーヒットピッチングの広陵高尾。なんとか先頭が出塁したい青森山田だったが、レフトフライ。大事な先頭は出れなかった。ここで大会屈指の投手高尾と好打者原田の対決。警戒しているのか、高尾はボールが先行。強烈な打球だったがセカンドゴロ。三者凡退。
7回表　広陵の攻撃
広陵は先頭が内野安打で出塁。セオリー通りバントで送り、ワンアウト2塁。得点圏にランナーを置いて広陵チャンス。先制かと思われたがセカンドライナーダブルプレーで無得点。
7回裏　青森山田の攻撃
ピンチの後にチャンスあり。かと思われたが、先頭はサードゴロ。これでバットが2本折れた。2人の青森山田のバッターは木のバットを使用しているが、2人とも高尾はバットをへし折った。球に勢いがある証拠だ。ポーカーフェイスで投げ続けるエース広陵高尾。この回２つの三振で９つの三振数。ノーヒットピッチング。三者凡退。
8回表　広陵の攻撃
広陵、先頭が綺麗な流し打ちでレフト前ヒット。強打の只石だが、バントの指示。決められるか。この試合は一点勝負。たとえ4番でもバントでくるのか。名将中井監督采配いかに。一球一球サインを変えてくる、中井采配。目が離せない。結局四球でノーアウト１塁2塁。ここでもバントか。途中出場の世古口がバントで送ってワンアウト2塁3塁。
ターニングポイントがやってくる。スクイズも考えられる。あと2イニング。ここぞのチャンスでピッチャーゴロ。ツーアウト2塁３塁。まだチャンスの広陵。ここで好調白髪が先制タイムリーで２点を先制。ようやく均衡が破れた。広陵高尾の調子からして、十分な点差になったか。広陵2ー0青森山田
8回裏　青森山田の攻撃
代打がこの試合チーム初ヒット。ようやくノーヒットピッチングが崩れた。試合が拮抗していて、動くと、どんどん試合が動いてくるのが高校野球。同点に追いつけるか。高尾は初ヒット許して動揺するか、今まで通りのポーカーフェイスで投げ続けるか。関はバント失敗。高尾の球の勢いにやられた形だ。ワンアウト2塁。ここは繋いで一点を返したいところだ。ここの場面で高尾の球数が100球に届いた。少しコントロールが乱れ始めている高尾。疲れが見え始めたか。四球でワンアウト１塁2塁。ここでまた代打。青森山田思い切った采配が功を奏すか。微妙なコントロールのズレが見え始めた高尾。少し球威も落ちてきた。大丈夫か、高尾。高尾らしくない投球になってきてしまっている。たたみかけたい青森山田。ここで四球。ワンアウト満塁。追いつけるか青森山田。好打者對馬。木のバットでライト前ヒットで２点返し同点。ついに追いついた。2ー2同点。高尾が突如乱れてしまい、２点を失う。続く4番好打者原田が打席に。追加点をあげて最終回に繋げたいが、原田は三振で、広陵高尾は2試合連続の二桁奪三振。ここで高尾は吉川に対してギアをあげる。渾身のストレートでまたもバットをへし折り、ショートゴロで同点のまま。
9回表　広陵の攻撃
同点に追い付かれた広陵はどのような攻撃を見せるのか。ワンアウトから、チーム7本目のヒットを放って、チャンスを作る。その後ワイルドピッチでワンアウト2塁。一気にチャンスとなった広陵。関は少し動揺して、四球。ワンアウト2塁1塁。3番土居の場面。繋げるか広陵。関が押さえ込むか、青森山田。緊迫の最終回。どんなドラマが待っているのか。広陵土居が低めの変化球をレフトオーバーのタイムリーで勝ち越し。3ー2。次打者はセンター對馬が大ファインプレーでピンチを凌ぐ。追加点を防いだ。しかしその後高めに入った球をタイムリー。２点入り5ー2。広陵が俄然優位に立った。高尾は9回裏に備えてウォーミングアップをしている。青森山田関はスタミナがなくなってきて、ストレートの勢いが落ちてきた。しかし６点目は防いでチェンジ。
9回裏　青森山田の攻撃
あの拮抗した素晴らしい投手戦から、8回から一気に打撃戦に。高尾、勝利へ落ち着いて抑えられるか。120球近く投げているのでまたスタミナが心配だ。やはり、心配していた、コントロールが乱れて、四球。5つ目。先頭が出塁。同点に追い付けるか青森山田。そのためには繋げなければ可能性は無くなってしまう。しかし、三振。11個目の三振。ワンアウト１塁。３点差。繋いで繋いで一点ずつ取っていきたい。高尾の表情は落ち着いているが、少し焦りも見える。蛯名は繋いでセンター前ヒット。ワンアウト１塁2塁。蛯名は二安打。途中出場ながら、この活躍は見事。そして、関も繋いでワンアウト満塁。ここでホームランが出れば逆転サヨナラ勝ちだ。大変な試合になってきた。1番打者が初球をレフトオーバータイムリースリベース。走者一掃で３点を取り、同点に。すごい、すごすぎる試合になってきた。5ー5。ワンアウト3塁。サヨナラチャンス。勝利目前からのサヨナラ負けのピンチになったエース高尾。ここでやはり、スクイズを試みたがインコースに来てしまい空振り、ランナーが無くなる。タイブレークか。高尾がなんとか粘った。5ー5でタイブレークに。
10回表　タイブレーク　広陵の攻撃
タイブレークは後攻の攻撃の方が有利だ。
早速バントで送ってワンアウト2塁３塁。ここで大チャンスだったが、高尾はショートフライ。痛い攻撃となった。最低でも裏の攻撃があるので一点は取っておきたい。広陵。青森山田、関は気迫がみなぎっている。ギアを上げてきた。最後の力を振り絞って投げ込んでくる。球数80球となった。ここは気迫の空振り三振で渾身のガッツポーズ。なんとタイブレークでピンチの場面で0点に抑えた。
10回裏　タイブレーク　青森山田の攻撃
さあサヨナラに向けてまずはバントで送って、自らもセーフに。気迫のヘッドスライディングでノーアウト満塁。願ってもないサヨナラのチャンス。ヒットが出れば間違いなくサヨナラ。高尾は140球を越えたがまたこの場面でギアをさらに上げる。ここでもポーカーフェイス高尾。しかし原田が大きなセンター犠牲フライでサヨナラ。6ー5で青森山田が勝利。
感想
去年の甲子園も経験している、実績十分の広陵高尾と青森山田櫻田の投げ合い。7回まで0行進の行き詰まる投手戦。ましてや、高尾は途中まてまノーヒットピッチング。しかし8回にゲームが突如動く。広陵が２点を奪い、高尾にとって調子からすれば申し分ない援護だったが、突如乱れ2ー2に。エース高尾は少し8回から、自分の投球ができなくなった。9回にも広陵3点を取り5ー2となって、勝利の確率が高くなったが、またしても青森山田が驚異の粘りで最終回に3点を追いつくのだ。これで5ー5。延長タイブレークに。最後10回裏に犠牲フライで青森山田がサヨナラ。10回表の青森山田、関の気迫溢れる投球、勝利への執念はかっこよかった。本当に熱戦。見ていてハラハラする好ゲーム。広陵高尾は7回までは本当に良いピッチングを見せていたので、夏にまたこの舞台に帰ってきて欲しい。外角の糸を引くようなストレート、ピンチでも動じないポーカーフェイスの渋さ満点のピッチングは圧巻で見るものを魅力した。ナイスゲーム