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春場所の横綱・大関陣について

110年ぶりの新入幕優勝という歴史的な優勝で幕を閉じた大相撲春場所。その中で今場所の横綱・大関陣について触れたいと思います。

照ノ富士

横綱照ノ富士は場所前から腰もしくは膝の状態次第では無いかと考えていましたが、初日から少し腰高なのが気になっていました。初日に錦木に敗れ2・3日目こそ力強い相撲で勝ちましたが、4日目に明生に敗れるとそこから3連敗(3日連続金星を配給)してしまい7日目から休場となりました。テレビからの情報によると初場所からの疲れが抜けきれず調整がうまくいかなかったようです。(本格的な稽古をはじめたのが3月に入ってからの事)年齢的にも怪我の状態的にも中々盤全の状態で挑むのが難しくなってきているように感じます。うまく身体と付き合いながらの場所が続くと思いますが、皆勤すれば優勝争い以上には絡んでくる横綱なので本人の気力が続く限り納得するまでやり切ってほしいと思います。

貴景勝

大関貴景勝も首に慢性的な痛みを抱えています。
ただ今場所もその状態の中でも貴景勝らしい下から下から押していく相撲が中盤から見られました。
しかし琴ノ若戦で勝ち角番を脱しましたが、負傷してしまい(おそらく大胸筋付近)14日目から休場となってしまいました。痛みを抱えながら強い精神力で角番を乗り越えましたが、このまま無理をすると相撲はもちろんですが、今後日常生活に影響を与えかねないので無理はしないでほしいという思いです。

豊昇龍

大関豊昇龍は優勝争いを千秋楽まで引っ張った2人に勝ち意地を見せましたが、優勝には届きませんでした。3場所連続で二桁(10-5 10-4-1 11-4)で今場所11勝4敗という数字は大関としての成績ではあると思います。しかし小兵力士に対して取りにくそうにしているように感じます。また強引な相撲や消極的な相撲が目立ちました。強引な相撲は怪我にも繋がるので更に上を目指すなら修正しなくてはいけないと思います。

琴ノ若

新大関の琴ノ若は大の里には壁として立ち塞がりましたが、新入幕尊富士の勢いを止められず敗れました。初対戦だったとはいえ正直あの一番はどちらが大関かわからない内容でした。ただ4大関の中では一番相撲が安定しているように見えました。突き押しで相手を圧倒する内容や突き押しをベースに自分得意の形に持っていくなど多様な攻めを見せていました。下半身も安定感があります。優勝出来なかった悔しさを来場所に繋げてほしいと思います。

霧島

霧島は場所前に首を痛めていたようで、千秋楽は意地を見せて新大関琴ノ若に勝ちましたが、今場所は霧島らしいところがほとんどなく優勝争いはおろか勝ち越しする事も出来ず5勝10敗と大きく負け越してしまいました。去年の初場所から二桁勝利が5場所で、九州場所に優勝し先場所綱取り場所で11勝と安定した成績を見せていたので、怪我をしっかり治して来場所以降奮起してほしいと思います。

まとめ

最近は番付の重みを示していた横綱・大関陣ですが今場所は新入幕力士に優勝を許してしまいました。(照ノ富士は同部屋のため尊富士とは優勝決定戦以外で対戦する可能性はありませんが)
怪我を抱えながらという力士もいますが出場する以上は優勝が求められる番付なので、来場所は番付の重みをしっかり示してほしいと思います。

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