自分は音楽に無頓着だ。

世間では常に、この曲が良い、あの曲はだめだ、と流行りの曲に対する評論は常に話題にあがっているが、
自分にはそのようなことはできない。
これは別に、音楽の良さがわからないわけではない。
むしろ、言うなれば「音楽の悪さがわからない」のだ。

誰の、どんな曲を聞いても自分にはよく聞こえる。
そりゃそうだろう、プロが生活を懸けて作ってる曲が、
なんの音楽知識もない自分にさえダメ出しできるほど
レベルが低いわけがない。そんなわけで、耳に入るすべての曲を名曲だと思ってしまう自分は、「好きな曲」は一回でも聞いたことのある全ての曲で、
一つ一つの曲自体にはあまり関心が持てない。
だから「好きな曲」だからといって歌詞も覚えていないし、誰の曲かさえ定かでない時すらある。別に良いじゃないか、それがお前の音楽に対する価値観だ、と思うかも知れないが、一番困るのは、友人と話していて
「普段どんな音楽聞くの？」と言われた時だ。
前述した通り耳に入る全ての曲はお気に入りなわけで、
その中で突出して好きな曲などなく、
なんと返答したら良いのかわからない。
向こうから「この曲好き？」と提示されれば大体「好き」となるが、歌詞すら怪しい自分にはそこから会話を深められない。

だから音楽は、自分にとって一番苦手なジャンルだ。