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「さまよう刃」を観た。

昨日と今日の2日間で、6話完結の
東野圭吾さん原作の、
さまよう刃、を観ました。

竹之内豊さんと石田ゆり子さんが
いい。

しかし、
かなりエグい。途中、目を逸らしたくなる映像多数。

でも、この作者は、
被害者の父親の心境を、やり切れなさ、怒り💢、狂いそうになるほどの恨み、殺したくなる衝動を、つぶさに、そして丁寧に追って、描いた作品で引き込まれずにはいられない。

どこにでもいる、ふつうの女子高生の娘とその父親のたわいもない日常、幸せなひとときが、鬼畜と評される不良の2人によって、一瞬にして強制終了する。

連れ去り、違法ドラッグ、注射、レイプ、そして殺害、死体遺棄、失踪。

いかに、残酷な犯行を繰り返しても、どれだけ悲惨な殺人を犯しても、17歳の少年には、「少年法」という固い法律で、死刑判決を受けないという、遺族からすれば納得のいかない理不尽な法に守られているのだ。

もう二度と戻って来ない娘を奪われた父親は、そのやり場のない怒りを、自らの手で犯人を追い詰め、殺める復讐に突き進むのだった。

ラストは、その思いを最後まで遂げさせてあげたいーーーという気持ちに誘われるのだが、残念にも、警官の銃に阻まれて、思いを遂げられずに命を落とすラストが、圧巻。

ペンションに泊まり、気の毒な事情を知り、不思議と感情移入してしまう和佳子の、犯人を匿って協力する気持ちも、わかる。

カイジと、長峰と、警官と。
それぞれが人殺しという同じ罪を犯したはずなのに、警官だけは裁かれないのは、なぜなんですか…と問う和佳子の悲痛な叫びが、スッキリしない後味を残して物語は終わる。

しかし、最後の最後に。

誰がいったい、タイムリーにカイジの居場所を長峰に教えていたのだろうか、という疑問に、そうなのか!と。責任を取って退く上司の驚きの告白で、まさかの伏線回収が。

見応えありましたねぇ。
でも、世の中の不条理と理不尽さにモヤモヤがどうしても残り、女の子をあんな目に遭わせてはいけないと、強く思いました。

親の愛は、まっすぐだな……

とても考えさせられる東野作品でした。
またまた、寝不足になっちゃいました🥹

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