夜中に目が覚めて、ぼんやりしていると
あくびがでた。そのまま涙がつーと流れて、
耳に入った。

勝手に流れ出た涙はひんやりしていて、
耳の中が冷える。寝耳に涙だ。

昔から、夜の布団の中で涙を流すことが
結構な頻度であって、いつも耳の中に涙が流れていたことをふと、思い出す。

悲しさから流れてくる涙はなぜか熱くて、
耳へ流れて、熱が飛んでいった。

悲しくて泣いてるのに、頭の片隅で
中耳炎になってしまうんじゃないかと心配をしている自分が情けなかった。

耳に涙が流れたことで、最近は
悲しくて熱い涙は流してないなと気付かされる。いいことだな。
でもあの耳の感覚を一生味合わなくてもいいかと聞かれると、それはちょっと寂しい。

たまーに流れてきてもいいよ、涙。
by 私の耳