【タイ文化】伝統劇コーンを観に行ったら面白かった話
タイの伝統的な仮面劇、コーンを、初めてちゃんと観てきました。
2018年にユネスコ無形文化遺産に登録された伝統文化です。
あらすじは鬼神軍 vs 神&ハヌマン軍
題目は、クンパガントートナム(กุมภกรรณทดน้ำ)。意味は「水をせき止めたクンパガン」みたいな意味らしい。
インドの神話、ラーマ―ヤナのタイ版「ラーマキエン(รามเกียรติ์)」に由来する話らしいですが、ヒンズーの神様って化身が多く、調べたのですがややこしくて難しかった…。
舞台は、インド神話の英雄ラーマの軍と、鬼神ラーヴァナの軍の戦いの最中。
ラーヴァナの弟、クンパガンは、ラーマ軍の駐屯地に流れ込む川の水をせき止めてラーマ軍を兵糧攻めにしようとします。
そのためにクンパガンは体を大きくして川に寝そべって水をせき止めるのですが、このシーンの演出がおもしろかったです。
川の流れを薄い幕とそこにライティングを映すことで表現。薄い幕の裏に巨大化したクンパガンの像を配置て、魚の形の影絵を操り人形のように周りに魚を泳がせことで、巨大化した鬼神が川の中にいる様子を見事に表していました。
そのあと、ハヌマンも巨大化して川の中で交戦。その戦いの様子は、巨大な2つの操り人形で現わすのすが、そのシーン盛り上がりました。
この川でのシーンが今回の舞台で一番見どころらしく、ポスター👇にもここのイラストが使われていました。
鬼神ラーヴァナの弟、クンパガンは顔が緑の方。それに襲い掛かる白い方が猿の王、ハヌマン(หนุมาน)です。
ざっくりとあらすじを説明すると、ハヌマンの活躍でクンパガンの川をせき止める作戦は失敗。ラーヴァナ軍とラーマ軍の戦闘の末、クンパガンは殺されて天国へ行くという感じです。
ずっと感情をほとんど現わさないラーマに比べ、クンパガンとハヌマンは感情表現がとっても豊かでユーモアもあります。人間臭くて親近感が感じられました。
歌、演奏、ダンスなど多様なパフォーマンスが楽しい
舞台の左右には楽団と歌い手が座っていて、音楽や歌とともに物語は進みます。
俳優たちのきらびやかな衣装、優雅なダンス、コメディアン(?)5人組によるユーモアあふれる漫談、勇壮な戦いのシーン、そして宙乗りも。
ハヌマンが鷹に身を変えて飛ぶシーンは、歌舞伎の題目『義経千本桜』の源九郎狐みたいでした。
あと、戦いのシーンでは、敵味方の2人組で片方の膝に載って勇壮なポーズを決めたり。一瞬動きを止めてキメてみせるところとか、歌舞伎の見得を切るシーンにも似ているような…。
大まかなセリフやストーリーは、英語の説明が舞台横のスクリーンに表示されるので理解しやすいと思います。
伝統的な劇であらすじもしらないし、つまらないかも……と思っていたけど、かなり楽しめました。
1役4人⁉ハードな演技
終演後、俳優さんを間近で見る機会があったのですが、演じていた時の印象よりスラっとしていて若いイケメンさんたちでした。
メインのクンパガンだけでも4人の俳優さんが演じていたようで、演技がかなりハードなことがうかがえます。
確かに、ずっと中腰の姿勢だし大変だろうと思います。
公演の場所、チケットなど
公演場所はこちら ↓ タイ文化センター。
MRTのすぐ近くかと思ったら、駅から歩いて10分ほどかかりました。
チケットはチケットメジャーで購入 ↓
でも、今回の公演は売り切れみたいです。また来年あるのかな?
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