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専願入試を辞退したい

12月は総合型選抜や学校推薦型選抜の合格が次々と受験生に届く時期です。それに伴い、入学手続きである入学金や授業料などの「学納金」の支払いに工面する方もいらっしゃると思います。

その際に「専願入試」であった事を確認しておらず、第2志望の大学から届いた「合格通知」に対しても戸惑う方もいらっしゃいます。

本日はこの状態を時期別にどう潜り抜けると良いか、大学の裏側を知る者としてのアドバイスをお送りします。この内容を取り上げようと思った理由は、単純に年々、大学に寄せられる相談が増加しているためです。

専願入試とは知らなかった。第1志望の他大学に合格したけど手続きを辞めて良いか聞きたい。それが本質のように思えます。時期ごとに対策は異なりますので、みなさまの状況に該当するところからでも、ご確認いただければと思います。

専願入試の特徴

「専願入試」は「第1志望で、その大学を受験し、合格後は入学する意思があること」が条件とされる入試です。そのため、その意欲を買われて、高得点が付きやすかったり、合格しやすくなります。実際には大学では、入学者数の見込みを立てせるために必要としている大学が多いのが現状です。

大学入試の種類では、指定校推薦入試や総合型選抜(旧 AO入試)が挙げられます。一方で、併願可能の入試は、公募制の推薦入試や一般選抜(一般入試や大学共通テスト利用入試)が代表的。

専願入試という特徴もありますが、意外にも悩みどころも付きものです。この先どう対処すべきか、現役の大学職員目線で、しかも入試現場の最前線に携わる者としてアドバイスをお届けします。

3つの時期によって異なる対処方法

時期①「受験前に気づいた場合」

入試の詳細が掲載されている「学生募集要項」をきちんと読めば、必ずわかります。

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