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元祖平壌冷麺屋note(54)

お店の片付けをしていたら、ケビン・スペイシーと、アル・パチーノがご来店。どちらもあだ名だけど、感極まってちょっと泣いてしまった。

二人は自分も含めて、中学、高校、大学卒業以降も何かあるたびに集まり合うチング(親友)同士なのだけど、二人は8年前に仲違いをして以来、お互い顔を合わせることがなかったから。

ケビンの結婚式では、自分は友人スピーチで長渕剛の「乾杯」を熱唱し、アルは自分の娘の誕生日に豪華なプレゼントを買ってくれたり、私を中継点とした三角形では繋がっていたのだった。

高校時代に、映画「ユージュアル・サスペクツ」を自分たちで再現しようと、ホームビデオと脚本を手に、映画をリメイクするごっこ遊びもしたものだ。

それでも、今夜は二人の飲んで語り合っている場に、参戦することはしなかった。いつものノリであれば、駆けつけて乾杯をして、語り合って、カラオケに行って、というパターンであっただろう。

8年という年月は短いようで長い。積もり積もった話を、中継点を通さずにじっくりと、ゆっくりと語り合うということが、二人には必要だと思ったから。

仕事帰りの電車で「いつもの3人会(仮)」というLINEグループを作成した。3人のタイミングが合った時に、また遊ぼうという約束を実現させるために。背景はユージュアル・サスペクツ。

「ユージュアル・スリー・パーソンやな」
「復活やね、また3人で遊ぼう」という会話が飛び交った。

ユージュアル・サスペクツでは、ケビン・スペイシーが狂言回しとして、良い役割を果たしている。

アル・パチーノは、いつも紳士的で、元気だ。

そういえば、自分は役名がなかった。ニコラス・ケイジにしよう。父のメールアドレスは、ニコラス・メンだし。父のクローンである、自分にはニコラスしかない。

ニコラスギ・ケイジ。志村けんにも似ていると、よく言われる。

アイーン。







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