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AIで真人類創造:Midjourneyは人類 <ホモ・サピエンス> を学習しているのか

この度、私がMidjourneyの勉強において学ばせていただている
Creative Edge さんの研究を元に、真人類の創造を試みます!

今回参考にした研究は下記の
誰がやっても美しい画像を生成してしまうMidjourneyでオリジナリティを出す方法方/Midjourneyの上級テクニックで写真集のプロトタイプを作成する・第7回」です。
https://note.com/creative_edge/n/nb30831b48489?rt=email&sub_rt=daily_report_followee_notes

真人類<ネオサピエンス>を創造する旅を始める前に
Midjourneyはホモサピエンスを学習しているのか、テストをしていきます!

検証:AIはどの時代のホモサピエンスを描くのか

一つの単語だけで生成する

下記設定にて、
サピエンスの英語である「Sapiens」とだけ入れます。
--stylize(AIが描画する際の頑張り度)は50になっています。

デフォルト設定

結果は、

sapiens --s 50

Model:Midjourney V6 (alpha)

何度やっても色んなチンパンジーが出てくる予感。。。
--stylize (--s 0-1000)のパラメーターを上げればチンパンジーから進化できるのか!?
レベルは 250/500/750/1000 の4種類にて検証していきます。

Midjourneyのバイアスを見つけていく

sapiens --s 250

Model:Midjourney V6 (alpha)

sapiens --s 500

Model:Midjourney V6 (alpha)

sapiens --s 750

Model:Midjourney V6 (alpha)

sapiens --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

ち、違います。。。求めていたものとは程遠く、
芸術的な分野に入ってきてしまいましたね。

そもそも「サピエンス」は「賢い、賢明な」という意味があるので
「人間」というイメージに繋がりにくいのかも?

Homo sapiens: (ホモは〈人〉,サピエンスは〈賢明な〉の意)
という学名が与えられている。

株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)

では、次はより明確な人間像を求めて
[Homo sapiens] という単語一つを入れます。

Homo sapiens --s 50

Model:Midjourney V6 (alpha)

またもやチンパンジー。。。
ちょっとだけ服?らしいものを着始めましたが、
ネアンデルタール人にさえも近づいていない。。。

Homo sapiens --s 250

Model:Midjourney V6 (alpha)

ようやくクロマニヨン(左上)が出てきましたね。
でもまだチンパンジーと朽ち果てた人間らしき横顔(左下)が出ますね。
更にスタイライズを強めていきましょう。

Homo sapiens --s 500

Model:Midjourney V6 (alpha)

なんでー。
チンパンジーに戻ってしまいました。
チンパンジーっぽいミイラ(左下)
人間の頭蓋骨の木の置物(右下)
という新たなアイテムも出てきましたね。

Homo sapiens --s 750

Model:Midjourney V6 (alpha)

チンパンジーと「死」を表すようなものに変わってきました。
右上はミイラ化した人間のようにも見える。
ホモサピエンスは死に絶える種族ということをMidjourneyは暗示してきているのか?
考えすぎですかね、、、じゃあ1000だとどうなる!?

ファーーーっ!?

Homo sapiens --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

人間が出てきました!(左上)。でもこれは、
”かつてホモサピエンス科はこのような形をしていた” 
という説明付きの博物館の標本にしか見えないなぁ。

Planet of the Apes (1968)

結果、全体の世界観が「猿の惑星」じゃないですか。

指定した語は「ホモ サピエンス」ですよ!?
防寒着を纏ったチンパンジー(右上)に加え
右下は何なんだ・・・シーザーか?
人類の時代の終わりを告げる象徴かもしれない。。。
知らんけど。

ここで思ったのが、Midjourneyがもしかしたら
「ホモ」と「サピエンス」を分けて捉えているかもしれない?
とのことで、「Homosapiens」と繋げて再度 --s 50からの検証をします。

Homosapiens --s 50

あちゃー

Model:Midjourney V6 (alpha)

はい、違いますね。
トリッピーな世界に足を踏み入れてしまいました。
--s 50でここまでのぶっ飛びを見せたこの単語
「Homosapiens」で、もう突き進もう!
※「Homosapiens」とググればちゃんと「Human」に繋がる言葉なんですけどね。

Homosapiens --s 250

Model:Midjourney V6 (alpha)

チンパンジー、人類、プロメテウス
といった変遷ですかね。
ホモサピエンスが肉体を捨てた存在になった世界では、
かつてのフィジカルフォームを形どった遺跡が数多く地上に残されていた、、、
みたいな世界でしょうか?

Homosapiens --s 500

Model:Midjourney V6 (alpha)

リアルカオナシ(右下)が出てきた。

右上のやつは逆にプロンプトが知りたくなりますね笑
何を描こうとしたらこれが出てくるのか。
まぁHomosapiensと打っただけなんですけどね。

石膏系のアートで、3Dプリントしたら綺麗そうなモデル(左上・左下)
ではある。。。
ホモサピエンスではないですね、はい。

Homosapiens --s 750

Model:Midjourney V6 (alpha)

もう、AIが遊び始めました。
土系(左下)とタコ版メドューサ(右下)が出てきましたね。

左上はNetflixシリーズの「Love Death + Robots」に出てきた絶滅した人類の亡骸でしょうか。
右上は、かつてキノコが人類の知覚領域を拡張させたことを示すサイケデリックス絵画のようにも見えるので、
確かにホモサピエンスには通づると受け止めましょう。

Homosapiens --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

12モンキーズ!また出てきたね。
今、ホモサピエンス様をお呼びしておりまして、
チンパンジー様はお呼びではございません。

あれですか、ナタリーポートマン主演の「Annihilation」的な世界観、
人間が自然の一部に取り込まれていった先の世界、、、をなぜ描くの!?
指定語は「Homosapiens」なのに。

Annihilation (2018)

「Homo-Sapiens」とハイフンで繋げて一文字にしたらどうなる!?

Homo-Sapiens --s 50

こうなる! 人類は何処へ。。。

Model:Midjourney V6 (alpha)

あらあら、もう人類の出番はないのかもしれません。
完全に「猿の惑星」になってしまいました。
左上が反乱軍(人間視点での呼称)のリーダー「シーザー」であり、
人類の頭蓋骨を囲いファミリーが団結(右上)。
左下は猿帝国を築き上げたかつての英雄たちの壁画であろうか。

そしてついにシーザーはトランスエイプニズム(機会との融合)を
果たしたのだった。。。(右下)

私は悟った、ここから先に人類の出番はないと。。。
しかし、どんなに受け止め難い結果になろうとも、
私はこの目で見たいのだ、--s 1000 までの世界を。

Homo-Sapiens --s 250

Model:Midjourney V6 (alpha)

ヤヴァイ、ヤヴァイ
人類はスマホのせいで姿勢は前屈みになり滅亡し(左上)、
チンパンジーはその後から正しく機能的な姿勢を維持し(右上)、
やがて彼らは装飾さへも身につけるような文化を育んでいった(下段)

Homo-Sapiens --s 500

Model:Midjourney V6 (alpha)

アルビノを描き始めたぞ!(左上)
そしてネイティブアメリカンのような服装があしらわれた
人骨 のモニュメントが!?(左下)
向きあう人類の骸骨は何を意味するの!?(右下)

Homo-Sapiens --s 750

Model:Midjourney V6 (alpha)

チンパンジーに加え、日本猿が参戦してきました。
花のブーケを被った可愛い日本猿(右下)。
反対に、防空壕の中で過ごすチンパンジー一家。(左上)

Homo-Sapiens --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

シャーマンは(左上)、若者に(左下)に語る。
かつて人間は肉体を捨て、この地上から去った。
しかし、それでも肉体を求める者は、生殖機能のない身体に精神を封印し、
この地上でその肉体の老いと共に、さらなる精神を高める旅を続けるのだった。。。

とのことでもうお分かりの通り、

「Sapiens」「Homo Sapiens」「Homosapiens」「Homo-Sapiens」

という言葉でさえ、
生きているような人間の画像がほとんど出ませんでしたね。

CreativeEdgeさんによると「Aesthetic system」の影響で芸術作品のような画像だけが出る可能性が高まっているとのことで、
それを避けるべく、下記パラメーターを使っていきます。

よりプロンプトの内容に忠実にさせてみる

--style raw

「Sapiens」→「Homo Sapiens」→「Homosapiens」→「Homo-Sapiens」

の順で「--s 50」を用いていきます。

sapiens --style raw --s 50

Model:Midjourney V6 (alpha)

Homo Sapiens --style raw --s 50

Model:Midjourney V6 (alpha)

Homosapiens --style raw --s 50

Model:Midjourney V6 (alpha)

Homo-Sapiens --style raw --s 50

Model:Midjourney V6 (alpha)

なるほどですね。
「ホモ・サピエンス」と日本語で表記される様に
英語ではハイフンで繋ぐ事で 一文字と認識され
これまでの結果の中で進化した類人猿が出てくる割合が1番高いことが分かりました!
ここから先は 250、500、750、1000の結果を一気に見ていきましょう。

Homo-Sapiens --style raw --s 250
Homo-Sapiens --style raw --s 500
Homo-Sapiens --style raw --s 750
Homo-Sapiens --style raw --s 1000

ようやくチンパンジーから抜け出し、狩猟民族のようになりました!
なぜかロウソクと精巧なグラスを持ち合わせる文明(右下)が出て来てしまいましたが笑
概ね古代の「ホモ・サピエンス」像にかなり近いものが
"Homo-Sapiens --style raw --s 1000" にてようやく出現してくれました。

結果:上手く作用したワードは

「Homo-Sapiens」

気になるのは絶滅していない種族なのに、
頭骸骨が当初から多く出てきたこと。
これは番外編ですが一応試してみたいのは、
クロマニヨン人と、ネアンデルタール人ではどうなるか。
それぞれ「Cro-Magnon」と「Neanderthal」で見てみます。
パラメーターは --style raw --s 1000で!

Cro-Magnon --style raw --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

Neanderthal --style raw --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

なんでみんなしゃがみ込んでんのさ!
絶滅したネアンデルタール人の方が文明発達しているし。。。
これ女型は出るのだろうか。。。

female Cro-Magnon --style raw --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

ガイコツ☠️ー!!石化してるし。。。
え、じゃあネアンデルタール人の方は?

female Neanderthal --style raw --s 1000

Model:Midjourney V6 (alpha)

どれも全く時代が違うけれど、右下は"猿の惑星"になってる。。。
想像していたのは、アウストラロピテクスの「ルーシー」なんだけどなぁ。

ルーシー(猿人) 上野博物館

検証結果:AIによる我が種族の理解は今後を期待

今回の検証により、Midjourneyの我々ホモ・サピエンスに対する理解の幅は非常に狭いことがわかりました。
当初"サピエンス"という言葉で出て来た結果がほぼチンパンジーであったことからも、「原人」という概念もなく、大抵がチンパンジーの学習データと現代の装飾を織り交ぜる結果となっているようです。

「Homo sapiens」と文字をそれぞれ分けると、一筋の希望が一瞬見えた感じに思えましたが、またチンパンジーに戻っていきました。

単語を「Homosapiens」とまとめた際は、
通常使用しない単語であるため、
人間型の何かを創造しがちになる傾向を見ました。
アート万歳ではありますが。

ようやく辿り着いた「Homo-Sapiens」は二語であるようで一語と認識される為、まさにMidjourneyに適した単語。
結果も狩猟民族系が多く出て来ましたね。

そこでよりプロンプトに忠実にするために「--style raw」を付け加えたところ、チンパンジーからの脱却はできました。
確実に猿人が進化していく様を確認できましたね。

進化の行き着く先は現代の我々のはずなんですけどねぇ、
「ホモサピエンス」って今の我々のことですからね。

最終は追い込みで、
--stylise (--s)マックス値の1000までかけたところで、
家族が生まれましたね。

めでたし、めでたし

では最後にやってみるのは…
--weird パラメーターと --chaos パラメーターのマックス値、
--weird 3000, --chaos 100を掛け合わせ、変な創造物を拝みましょう。。。

Homo-Sapiens --style raw--v 6 --stylize 1000 --weird 3000 --chaos 100

Model:Midjourney V6 (alpha)

人間が出てこなくてよかった。。。

以上です。

<ボツギャラリー>

全てAIに監督されて、元気いっぱいの母なる惑星"地球"

Homo-Sapiens --style raw--v 6 --stylize 1000 --weird 3000 --chaos 100

こういうプロメテウス感溢れる画像好きです。人間の造形美しいですよね。

Homo-Sapiens --no Chimpanzee --style raw --chaos 100 --v 6 --stylize 1000 --weird 3000

ある意味、これもホモサピエンスが鎧を纏っていると解釈できますからね。

Homo-Sapiens --no Chimpanzee --style raw --chaos 100 --v 6 --stylize 1000


次回はMidjourneyかKreaAIか StableDiffusionにて
美しい筋肉を備えた人間を描いていきたいと思います。

最終的には雑誌ですからね!
ネオサピエンスの写真集を見たい方は応援のほど
よろしくお願いいたします!

ではではサピエンスでした。

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