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オリジナルの三線弦の製作の裏話

先日発売した夢弦流三線店オリジナル1号弦ですが、沢山の方に手に取って頂き本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。
まだの方も試してみればその良さに気付いて頂けるかと思いますのでこの機会にご一考下さい!

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この弦を作るにあたって様々な会社に連絡をしました、ほぼ全ての製造会社で丁重にお断りされました。理由はシンプルに儲からないからです。
実は今回お引き受け頂いた会社様にも当初は製造をやんわりと断られていたのです。

やれなくもないけどという消極的な反応だったので多分白紙になってしまうなーという感じがしました。でもプロデュースを失敗してからというもの僕の中で失敗しても良いから納得のいく形で話しを終えたいと思っていたので、2週間後に挨拶だけでもさせて頂こうと思い面会のアポを取りました。
わざわざ東京から来た事、そして僕の考えを直接聞いて引き受けても良いかなという事で今回製造をお願いする事が出来ました。

伝えた事はいつも通りです。

  • 世界一の三線屋になる事

  • 三線業界全体の収益を上げる事

  • 本土のビジネス体制に整える事

  • 海外に進出していく事

  • 職人が安心して生活出来る環境を作ること

  • 後継者を育てる事

  • 僕がいなくても回るビジネスに育てること

    いきなり東京から来た髪ちゅるちゅるの年齢職業不詳の不審者が一つすら叶うからも分からない絵空事を捲し立てているのを辛抱強く聞いて下さいました。もう頭上がらないどころか足向けて眠れません。

    後日社長さんの方から弦の製造を引き受けてくれると正式に回答頂き念願叶って販売に至りました。夢弦流三線店を始めてから人に会う機会が沢山増えました。オンラインで大半の事はなんとかなる世の中になりましたが、仕事を生むのもこなすのも人間だからこそ熱意を直接伝える事に意味があるのかもしれません。

    そして提示された金額は利益なんて殆ど無いのではないかと思わせるような額で、本当に感謝しかありません。お電話の際に金額の事は聞いていたので訪問した際に仮のお見積もりに僕の方からちょっと上乗せして欲しい旨も伝えましたが、それには及ばすとの事で丁重にお断りされてしまいました。

    社員の方の帰る間際で間接的ではあるけど三線に関わる人の生活がここにも根付いてることを実感したので、いつか弦職人さん達にも恩返しがしたいと思いました。

糸を干す場所は長さが20m近くあったと思います
実は絹弦をメインで作っている会社さんです

機械で製造出来るのは弦を撚り上げる事で封入や梱包などは手作業です。機械化する程の需要も無く、でも時間は掛かるので引き受けたく無い理由も頷けます。

使い込まれた機材が会社の歴史を物語っています

だから次に発注する時は少しでも値上げして貰おうと思います、僕の儲けは雀の涙になるし毎日もやしとあわやひえの雑炊というひもじい生活になるかも知れませんが、薄利を分った上でお引き受け頂いた恩は必ず返したいです。

我が子のような可愛さです

今回は夢弦流オリジナルの弦に込められたお話しでした。このビジネスが大失敗に終わるのか台風の目になる事が出来るのか、最後まで見守って頂けたら幸いです。

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