乗換案内のお仕事:バスが検索できるまで
みなさんこんにちは!
約1年ぶりの登場、ジョルダン乗換案内バスチーム担当です。
今回はバスデータの裏側についてお話させていただきます!
その前に1つ問題です。ジョルダンの乗換案内では一体どれくらいのバスをサポートしていると思いますか?
(シンキングタイムスタート!)
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正解は…「約1,190社」です!
2023年12月現在、ジョルダンの乗換案内では、日本全国の路線バス、コミュニティバスなど、約1,190社のバスをサポートしています。
乗換案内といえば「鉄道の経路検索」のイメージがあるかもしれませんが、意外とこんなに多くのバスも検索できるのです。
もちろんこれだけのバスをサポートするには、膨大な数のバスデータをメンテナンスしなければならないので、ジョルダンの中でも新宿、高田馬場、新潟県(十日町)、北海道(函館)、福島県(白河)にデータを更新するメンバーが散らばり、日々バスデータを最新の状態に更新しています。
※以下、いつもご協力を頂いている、「バス事業者様」→「バス会社さん」、「自治体様」→「自治体さん」と親しみを込めて呼ばせていただきます。
バスデータは2台のディスプレイで作業
始めに、オフィスの写真を紹介します!
こちらは高田馬場オフィスです。各デスクの上の写真を見て頂くと、実は一人あたり2台のディスプレイで仕事をしています。
これは片方の画面で自社「乗換案内」バスデータの画面を表示、もう片方の画面でバス会社さん、あるいは自治体さんから提供してもらった情報を見て、データを比較しながら更新する為です。(機密情報にあたるため、実際に情報提供してもらったデータをお見せできないのが残念…!)
繁忙期はもちろん…
ちなみにバスのダイヤ改正というと「春のダイヤ改正」、「秋のダイヤ改正」というイメージがあって、3~4月、9~10月が繁忙期となっているので、実際その時期はとっても忙しい時期になります。
それ以外の時期は何をしているの?と思われるかもしれませんが、実は毎月、日本全国どこかしらで改正が行われているのです。そのため、一年中、常に改正対応を行っています。
また、令和5年から数年後までの大きな動きになるかと思いますが、「運賃改定」を予定している会社さん、自治体さんが多いため、ダイヤ改正とともに「運賃改定」の対応も必要になってきます。
受領する資料とデータ更新の裏話
ここからは少しマニアックな話になりますが、バス会社さん、自治体さんから情報提供頂けるもの(データや資料)は以下のものになります。
各データや資料の形式はそれぞれ違うので、情報提供してもらったものを「解析」→「『乗換案内』のバスデータに変換する作業」が必要です。
バス会社さんや自治体さんからデータを送ってもらったら、「その日のうちに『乗換案内』に反映できるんでしょ?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
ラーメン屋さんに例えるなら、「スープを作るのに仕込みの時間が必要」なように、「乗換案内」のデータに変換するのにも数日かかるんです。
また、その際に頂いたデータや時刻表に不明な点や間違っている点もあったりもするので、バス会社さんや自治体さんに確認します。
そのため「乗換案内」へ反映するまでに時間がかかるのです。
高田馬場オフィスのメンバーに「どういったときに作業が難しいか?」と質問をしてみたところ、
「「ダイヤ改正後」と「ダイヤ改正前」のデータを比較して、『どの路線が改正系統なのか』を解析して探っているのですが、大きなバス会社さんで、複数の営業所がある場合、
(例)A営業所とB営業所で共同運行している、全く同じ便がデータの中にそれぞれあったとします。(→同じバスの時刻が二重にあります。)ダイヤ改正の際にB営業所の中から「共同運行の便が時刻表の中からごっそりなくなる」と、一見すると「廃線」になったように見えるんです。
でも、実際は同じバス会社で、A営業所の「単独運行」になっただけで、廃線にはなっていないんです。
誤って「廃線」にしてしまうと、実際にバスが運行しているのに、お客さまが検索しても「乗換案内」の検索結果に出てこないということになってしまいます。路線数がものすごく、バスの便も多いと、ここに気をつけて「乗換案内」のデータを設定しないといけないんです。」という話が聞けました。
なかなか深い話なのですが、バス会社さんや自治体さんからいただいたデータを、右から左に受け流してバスデータを設定しているわけではないのです。
地図上での停留所「位置」にも対応!
バスデータというと、「運賃」や「時刻表」の設定が大事なところではあるのですが、それ以外にも、
・定期代
・停留所のりば位置
・どのバス停で駅に乗り換えるのが適切か
・循環路線でバスの方向幕が変わるときの設定
・特定の日にしか運行しないバスの設定
など、実はメンテナンスすべきことがたくさんあります。
その中でもジョルダンのバスデータは「停留所のりば位置」が細かく設定してあります。(駅の〇番のりばや、上り・下りの位置が細かく設定されています。一部、代表点と呼ばれる大まかな位置でご案内している場合もあります。)
「乗換案内」アプリでは、下記の手順でこの停留所位置を調べることができます。(アプリだけではなく、Web版乗換案内、乗換案内NEXTでも、停留所位置を確認できます。)
今年、ご当地グルメ「土浦カレー」を食べに行った際に、実際に乗ってきた「キララちゃんバス」(※乗換案内では「土浦市コミュニティバス」で検索可能)の乗り場位置を例にして紹介させていただきますね。
ちなみに「キララちゃんバス」、乗ったら幸せになりそうなかわいいバスです!
【iPhone版乗換案内】
(1)検索結果内の停留所名「亀城公園前」をタップ
(2)画面が切り替わった際の「周辺図」をタップ
(3)停留所位置にピンが立った地図が表示されます。
【Android版乗換案内】
(1)検索結果内の停留所名「亀城公園前」をタップ
(2)画面が切り替わった際の「周辺図を表示」をタップ
(3)停留所位置にピンが立った地図が表示されます。
「停留所位置を調べる」方法、皆さんはご存知でしたか?
停留所位置については、バス会社さんや自治体さんからの情報提供に基づいてデータ設定していますが、情報を持っていないという場合は、ジョルダンのバスチームメンバーが実際に現地に取材に行って位置情報を確認してくる、ということもたまにあるんです。
アプリでは、意外とこの停留所の位置を調べる機能が知られていないので、是非是非使ってみてくださいね!
最後に
今回はバスデータの裏側ということで少し話をさせていただきましたが、本当はもっともっと話したいことがたくさんあります。バスの検索結果の一つの向こう側で、実はバスチームメンバーの細かな作業があることを少しでも知って頂けたら嬉しいです。
お客さまの移動の際に、便利に使っていただけるように今後も頑張って参りますので、ジョルダン・バスチームへの応援をよろしくお願いします!
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