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診断インフレをプロテウス的にしないために

診断のインフレは、公衆衛生と公共政策の重要な課題であり、

最近、よく聞きあきるほど聞くわが国の総理のフレーズでいうところの「待ったなしの課題」・「ひとときもゆるがせにできない問題」であり、

速やかな解決(策)が求められている。

しかし、

それを解決する礎となるはずの

「理に適った公正な資源の配分」

は、いつも、だれにも、どこでも、なかなか俎上にあがることも無いように見受けられる。

なぜなら

いつか、だれかが、どこかで、ツケを払ってくれる、と、(→日本における国債や予備費に対する一部の政治家の考え方のように)考えているからだ。

前回、

診断インフレが

経済的損失と社会的損失

をもたらす

ということについて描いたので、

その続きであるが、

先述したように

「理に適った公正な資源の配分」

を他人まかせ、先延ばし、あと任せでは、

診断インフレのつくり出す無用の要求が、

無駄な出費をもたらし、本当に困っている人たちに、

十分なサービス財を配分出来なくなるという結末は、

今からもう予測可能であろう。

再三になるが、診断インフレは、

公衆衛生と公共政策の速やかな解決が求められる課題である。

診断インフレとの闘いは苦しいであろう。

社会に救う病と対峙するのだから。

しかし、

そのような中でも、

私たちは、以下の3つに留意すべきであろう。


1つに、

過去の精神医学で診断インフレの流行が与えてきたもの

2つに、

現在診断インフレがすでにあたえている深刻な損害

3つに、

現在の診断インフレの解決(策)を見い出せなければ、

近い将来に現れるであろう新たな診断インフレがあるいみ社会への破壊行為をもたらしてしまうという重大なリスク

である。

ギリシャ神話の海神であるプロテウスは、

変身能力を備え、

過去、現在、未来と通じており、予言が出来たが、

他に分け与えることをしなかった。

それどころか、不意を突き、次々に怖ろしい姿に変身し、襲いかかる。

それを押さえ付けなければ、終わりも始まりもない。

私たちは、老いた海神と対峙しながら、

プロメテウスが、神の火を持って来てくれることを祈り続け、待ち続けるだけではいけないであろう。


診断インフレをプロテウスにするわけにはいかないのだ。


我々は真摯に考え、対峙するとき・ところに、もう、とっくに来ている。

ここまで、読んでくださり、ありがとうございます。

昨日、手を少し怪我したのですが、改めてスマホのありがたさについて感動しました。

ペンであったら数行で痛くてリタイアなところを、スマホは、今日の日記を完走させてくれました。

リアルタイムで他の方々の意見や記事がわかるインターネットもそうですが、文明の利器に感謝です。

今日も頑張りすぎず、頑張りたいですね。

では、また、次回。



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