【Zatsu】君の名は。
以前も書きましたが、人の名前を覚えるのが苦手なんです。けれど、だからといって覚えないで済ませるわけではなく、むしろ積極的に覚えるようにしています。
一説によると、記憶能力のポテンシャル自体は若い人も高齢者も大差ないそうな。決定的に異なるのは「思い出そうと努力する姿勢」であって、歳を取るごとにその意欲が減退していくとか。要は面倒くさいことを回避したがるってことか。これも以前にどこかで書いたな。
なんでも「あれ」「それ」で済ませようとしたり、わからないことがあっても調べない。なんなら、話題ごとスルーする。興味を失う。人の話を聞かないなんてのも、もしかしたら自分の知らない話を理解するのが面倒くさい、という心理がはたらいているのかもしれない。
想像だけど、子どもたちは「学校・授業」というシステムの中で、自分の意思とは無関係に「思い出すトレーニング」を強要されているから必然的に記憶が維持されているんだろうね。
でも、大人は自由だからさ、ラクできるってわけよ。「あれ」「それ」で済ませるのも勝手だし、「ええと、だれだっけ、このあいだ会った、ホラ、え~と」「田中さん?」「ああ、そうそう」みたいなのも、全然ありでしょ。そりゃ、記憶力も減退していくってもんですよ。
そこで思ったんだ。名前が思い出せないっていうのは、典型的な脳の老化のバロメータ。ということは、裏を返せば、名前を憶えることは最高の脳トレにちがいないと。
休日は、よくショッピングモールに行くんです。嫁のお気に入りのアパレルショップがあって、一緒についていくと、店員さんが服をもってきて説明してくれる。
試着したり、コーディネートについて話したり、ふたりで楽しそうに会話しているんだけれど、おれはというと……店員さんのネームプレートを凝視している。
じー(´◉ω◉` ) なるほど、吉田さん、か
脳トレはインプットだけでなく、じつはアウトプットが非常に重要だということをご存じだろうか。名前を憶えたあとは、それを思い出す、いや、できれば声に出してみよう。
そのアパレルショップは、モールへ行くたびに必ず立ち寄るから、おれもついていくんだ。あ、このあいだの店員さんがやってきた。ご試着できますのでどうぞ~とか、このスカートはイチオシなんですよ~とか、ふたりでワイワイやっている。
(´◉ω◉` ) (吉田さん、コンニチワー)⬅心の声
これをやっていると、確かに脳がバッキバキにトレーニングされている実感があります。ただ、ひとつだけ注意点があって、ふたりでワイワイ話しているとき、不意に店員さんがおれに話を振ってくることがあるんだ。
👩「どちらの色もお似合いですけど、あとは好みですね・・・ご主人はどちらがいいと思われます?」
そんなとき、まちがっても───
👨🦰「黄色のほうがいいと思いますよ、吉田さん」
👩「・・・(キモッ)」
まぁ、注意すればいいだけの話ですけどね。
記憶力というか記憶意欲が減退してきたと感じている方には、とてもお勧めの方法です。やり方も簡単。ネームプレートを憶えるだけ。
ただ、あまりギラついた目つきで店内をキョロキョロしていると、警備員を呼ばれますので注意してください。そして、警備員にこっぴどく説教されながら