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『お金が貯まる人が捨てた37のこと』の感想&解説

マネーカウンセラー田口智隆氏の書籍レビューです。
お金を貯めるために根本的に直すべき37の習慣や考え方について書かれています。

◆基本情報

・ページ数:222ページ
・所要時間:1時間
・内容:お金を貯めるために捨てるべき習慣・考え方

◆所感

・即実践可能
・稼ぐ、節約する前に知っておくべき知識が得られる

本書の特徴は即実践可能なことだと思います。

そもそも「捨てること」にフォーカスしているため、特定の制度や投資手法をやってみよう、みたいなことは書いていません。

本書に書かれているのは主にお金が貯まらない人がやっている悪習慣や口癖、考え方についてです。

「口癖でお金の貯まる貯まらないが決まるのか?」と思うかもしれませんが、「確かにお金持ちでこの口癖を言ってる人はいないな・・・」と気づかされる一冊でした。

◆ポイント

●お金に対する考え方の誤り

1. 「お金はそのうち貯まる」 は間違い

「歳をとるとお金は増える」と思うのは勘違い。

正しくは、「歳をとれば支出は増えるが、年収が増える"とは限らない"

普通の会社員であれば歳をとれば給料は上がるかもしれないが、それ以上に結婚・医療・介護・マイホームなど支出の増加スピードの方が速い。

また収入が増えても、生活レベルを上げるとその周辺の支出も上がる。(例:マンションに引っ越したら家具もつり合ったデザインのものに買い替える、等)

2.「お金は汚いもの」は間違い

よく「お金より大切なものがある」と言うが、「お金が要らない」理由にはならない。

自分や家族、恋人の病気などお金で助けられるものは助けられる状態にしておかなければならない。

「お金より大切なものがある、だからお金は要りません。」と言って、お金より大切な恋人の危機を助ける事が出来なかったら本末転倒になる。

●ライフスタイルの誤り

1.「ダラダラする」はNG

ここではダイエットを例にするが、アメリカでは太っている人は出世できないと言われている。

自分の会社で考えても、役員に太っている人はいないし、太っている社員は成績も悪い印象がある。

運動するということは「今のダラダラ」よりも「将来の自分の姿」を見れており、目先の欲求より将来の利益を優先する能力があるということである。

ファストフードは「安いから節約!」ではない。
健康は資本であり、将来的に肥満や病気になったらお金はもっとかかることになる。

2.「整理整頓」をする

冷蔵庫の中身や、部屋がぐちゃぐちゃな人にお金持ちはいない。

「自分が何を持っていて、何を持っていないか」を把握するのはお金持ちに必要な能力である。

●仕事や趣味の誤り

1.「才能がないから出来ない」は間違い

「〇〇だから出来ない」という人は「いま〇〇が課題になっている」ことをわかっているという事である。
ならばその課題の解決がスタートラインであるはずなのに、やらない。

「才能がない」も、本当はやってみなければ才能があるかないかもわからないので、まずはやってみるべきである。

「やりたいけど〇〇だから出来ない」という人は、やりたいことがわかっているだけでも幸運である。

2.「埋め尽くされたスケジュール」は間違い

スケジュールをすべて埋め尽くしている人は、逆に思考停止している可能性が高い。

スケジュールに余白がないと、「自分と向き合う時間」「人との出会いやチャンス」を失う危険性がある。

3.「ビジネス書を読みっぱなし」という間違い

「読んだけど実践しない」は「何もしていない」と同義
大切な時間だけを失っている。

「一冊につき一つ実行」で良いからやる。
1個実践するだけで本代は元をとれている。

●人間関係の誤り

1.「人によって態度を変える」は間違い

へりくだっても上の人は自分を評価したりはしない。
「上にはへりくだり、下にはえらそう」だと上からも下からも信頼されない。

2.「他人を批判する」は間違い

正しい価値観を持って誤っている人を批判するとする。

しかし、どれだけ正しい批判をしても1円にもならない

批判をすればSNSで賛同者は集まるかもしれない。
しかしその人達は「自分では何もしない人達」の群れであり、やはりメリットはない。

●口癖の誤り

1.3D「でも」「だって」「どうせ」を使わない

お金持ちにこの口癖を使っている人はいない。

3Dを使う人はほとんどが「何の成功体験もしていない人」である。
そういう人は「プチ成功体験」を積んで自信をつけると良い。

今まで成功体験がない人ほど「プチ」であっても大きな効果がある。

2.「いつかやろう」「明日やろう」は間違い

「先延ばしをOKとする」体質の人に、理想の未来は一生やって来ない。

時間というのは1本につながっており、今日のサボりは100%理想の将来から1歩後退していることになる。

3.「絶対」はNG

「絶対」は人に言うのも、人が言うのを信じるのもNG。

「絶対安全」「絶対儲かる」という話を信じる人は安心をしたいだけ。
そして「絶対って言うから信じたのに」と、相手の責任にしたいだけ。

大事なのはリスクを(実際は発生しなくても)想定しておく事であり、「絶対」を信じた時点で思考停止している。


本書には他にも「実家を出る」「TVを捨てる」の様な具体的な例も書かれています。結構前の本ですが今でも全く情報は古くないのでご興味あれば手にとってみてください。

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