マガジンのカバー画像

女装訳「男色大鑑」

6
運営しているクリエイター

記事一覧

第1部完結!最高の純男が400年ぶりによみがえる! 超時空女装現代語訳『男色大鑑<男の娘編>』第6話

 「男色大鑑」の井原西鶴は、作家である前に、俳句の達人だったとのこと。それだけに、はしょっている要素が多く、行間を読め、背景を読め、ということが求められるのだそうです。まぁ俳句だったり古典だったりの教養についてはこの女装訳では完全に排除しておりますがキリ、行間だけに込められたがために、誤解された(かもしれない)ままのとある純男の物語については、しっかり背景と行間を書き込みたいと思って、めちゃめちゃ

もっとみる

疑似姉妹女装のための現代語訳「男色大鑑<男の娘編>」第5話

 女装をしたら一度は持ちたいもの、それは姉妹。もちろん女装のね。
 超時空完全女装現代語訳も、はや5話目です。美しい女装の「姉妹」が出てきたら、トライアングラーな関係になりそうなものですが、さてさて。

 君は誰とキスをする? わたし? それともあの娘? 

 参考文献など1話目はこちら

第5話 江戸から尋ねてそのまま男子
 
 「ブッポウソウ」と鳴く仏法僧という鳥がいる。紀州の高野山(和歌山県

もっとみる

女装もすなる土佐日記 女装と純男のための完全女装現代語訳『男色大鑑<男の娘編>』その4

 えっ、あのアイドルが退所会見? 
 江戸時代でも男の娘(若衆)の引退は大きなニュースになったようです。井原西鶴の代表作「男色大鑑」を「女装」から読み解く超時空完全女装現代語訳、第4弾です。
 あのアイドル退所会見を見て、急遽完女訳しました!ちょっと今までと文体が変わっていますが、それもわけありなので、最後まで読んでね。
 こんなサービスめったにしないんだから。

 参考文献などを含む1回目はこち

もっとみる

真夏の夜の夢~女装と純男のための完全女装現代語訳『男色大鑑<男の娘編>』その3

 「好色一代男」で知られる江戸時代の井原西鶴の代表作「男色大鑑」。タイトルの通り、男同士の色恋がテーマです。ボーイズラブやゲイ文学としては多くの人に読まれ、愛され、研究されていますが、「女装」から見た「男色大鑑」は、まだそれほどないようです。江戸時代の華やかな女装世界の光と影を、超時空完全女装現代語訳しています。
 男色大鑑は40編あるのですが、その中でみなさんはどの話が好きでしょうか? きっと人

もっとみる

女装は薬!女装と純男のための完全女装現代語訳『男色大鑑<男の娘編>』その2

 「好色一代男」で知られる江戸時代の井原西鶴の代表作「男色大鑑」。傑作中の傑作とも言われながら、男色=同性愛を正面から取り上げられているため、なんとなく無かったことにされてきたのが、この作品の特徴と歴史です。

 近年、BL文学として、ゲイ文学として注目されていますが、「女装と純男」という視点では、まだあまり読まれてはいないようです。

 同性愛とはちょっと異なる「女装」という切り口で見るからこそ

もっとみる

女装と純男のための完全女装現代語訳『男色大鑑<男の娘編>』その1

 『男色大鑑(なんしょくおおかがみ)』は、『好色一代男』で知られる江戸時代の作家、井原西鶴のノンフィクション風フィクションな作品です。言うまでも無く、「男色」つまり「同性愛」を賛美する本ですので、井原西鶴の主著でありながら、「西鶴の著作とするのは訝しいと見なくてはならない」(森銑三『井原西鶴』<人物叢書>吉川弘文館、昭和三十三年第一版、昭和六十年新装版)などと、西鶴の黒歴史になってきたのは、明治時

もっとみる