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変われないカメレオン

この曲、意外と初期に出来てた曲。
というか、昔はやっぱり作曲ペース遅かったよね。

元々ライブハウスでソロでライブを始めた時から、弾き語りのイベントって苦手だった。

弾き語りのミュージシャンだけ集めたライブって出演者何人もいるとライブハウスの空気が結構しんどくなってく印象があって。
普通の弾き語りは嫌だな、って気持ちから、
楽器屋に行って、
「なんか弾き語りで使えるエフェクターないですか!?」
ってBossのループステーション買ってたのね。
いわゆるルーパーってやつです。

(エフェクターってのはギターに繋いで音を足元で操作する機械。)

ただその時まだエフェクターってどうやって繋ぐの?
ぐらいの知識しかなくて。笑

お守りとしては大きすぎるのだけれどもいつも繋いでライブ出てたの。
使えないのに。笑

それで、半年くらいかな。
それくらい経ってやっとスタジオで使い出して。

ループステーションってのは
足でスタート!ってRECボタンを踏んで、
ギターのフレーズを弾き終わると同時にストップボタンを踏むとそのままさっき弾いたフレーズの頭が再生されるように出来てるんです。
だからもっかいストップボタンを押すまでは永遠に同じフレーズがループし続けるって訳なんだけども。
ちょっとでもストップのタイミングがズレると
頭に戻ってくるタイミングがずれてしまう。
そこにまず慣れるまでがまず大変で。

って、ルーパーの説明はいいや。
ただ、ルーパーってのは色んなメーカーから
色んな種類で出てて今ではルーパー大好きSSWなので詳しいことはまたどこかで話そうかと。


ルーパーに作ったフレーズを保存できる機能があって。
同じコード進行で仮歌みたいなのをずっと即興的に入れ続けてたら30分くらいの歌が出来て。

改めて聞き直したらいい感じのところもあったからそれを拾って再編集した、みたいな感じよね。

当時、ってか未だにスタジオでの時間の使い方が下手くそなんだけども。

あの時のスタジオはライブの為のスタジオだったはずなのに、ライブで出来ない新曲作りとかはじめちゃってるよー、みたいな罪悪感でスタジオ出たんじゃないかな。

正直あんまり気持ちのいいものではない。

でもその日のちょい前くらいに
奈良の某駅で路上ライブしてて。
やましたりなって同じ奈良のシンガーソングライターと一緒に1ヶ月後位にライブが決まってる状態で。
それもたまたまだったと思うけど一緒に路上してたら酔っ払ったお兄さんが来て。

「僕、不倫されててなぁ」なんて言い出すもんだから、2人して話聞いてあげたんよね。笑

転勤族だったお兄さんは
いつのまにか人に合わせる事ばかりが上手くなってしまった、カメレオンみたいな生き方だったんだよなぁ、
ってボヤいたので。

曲になりそうよな、って2人で笑った後にあ、
どうせなら同じテーマで作って今度のライブで披露し合うか。って。

この曲はタイトルをまず思いついて。
早口言葉っぽいけど別に難しくもなく、
韻を踏んでる訳でもないんだけど音的に不思議な響きがあって(レのアクセントで踏んでるって言っていいのかもだけども)かつ、意味合い的にも象徴的だなと思って気に入って。
そんだけイメージが出来てたから
歌詞は早かったなぁ。

あとはCメロ。
カ行とラ行ダ行で遊ぶ歌詞は作ってて楽しかった。
コロコロとカわルココロとカラダ
ココはドコ?ココカラダ
コレカラはコのカラー


ジャージーなポップスって好きで、時折それっぽいの思いつく時があるんだけども、
深掘りすると、
19(ジューク)のキネマって曲が原体験な気がするな。
ノラジョーンズとかトムウェイツとか
映画サウンドオブミュージックの曲やら
ディズニー映画なんかの影響もありそう。
って言うてもこの曲に関しては
ジャジーなのはメロだけそれっぽいコード使ってるからで。
結果良いバランスになったんじゃないかと。

昔、デザイナーのかじもとえみ氏にカセットテープを作って販売したいって話を貰って。
カセットテープ持ってないけど、
アナログな方法で音源とってみよう、って思って、「変わらないカメレオンテープ」っての作ったんだけど。
タイトルは、変わらない、にしたはず、あえて。

iPadのガレージバンドに
インターフェースも繋がず、スタジオで他の部屋の音漏れも混ざっていいや、って感じで1発どりした後に、もう1トラックでギターフレーズと歌のハモリ。
それから無駄に環境音を混ぜて1発どりなのに編集しまくった謎の3トラックミックスの音源が存在する。
歌のピッチだったり、残念な所はありつつも、
実家の親父が新聞を畳む音だったり、
天気予報の音声を加工して後ろに突っ込んでたり、今聞いても我ながら面白いと思う。

デモCDに音源突っ込んだりして、テープだけで出回った訳じゃないけど、
音源持ってる人は結構貴重だと思うのでよろしく。

ルーパー使ってパフォーマンスしたり
ブルースハープ吹いてみたり、ライブでのアレンジも意外と遊びがいのある一曲。

あの、お兄さんが今どこで何してるかは到底知る由もないんだけど、いつかお兄さんの耳にも届けば良いなぁ。
お兄さん、曲になってますよ。って。




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