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湯気

ちょっとチューニング不安定で聴きづらいので
これまたいつ撮り直すか分からない事をご理解下さいませ。

この曲は手元の資料見ると
23曲目って書いてある。
コロナ禍にみんな慣れてきてたころかね。
2021年位かな。

スピッツの歌詞って凄いよなー。
から始まっていて。
というのも、読んでみて、
意味がわかるようで分からない。
分からないようで分かる。
この絶妙なライン。

匠の技だ。
と思った訳です。

自分は、
ストーリー性の歌詞があるものが多いってこともあるだろうけど、それもあって直接的だったり、説明的な表現が多いような気がしていて。
いつもと違うアプローチで曲を作ろうと思ってた矢先に

煮え切らない 優しさを
恋の出汁で割って茶碗に注ぐ

と浮かんだのである。

このサビを思いついた時は映像で覚えている。
部屋であぐらをかきながら。
「煮え切らない優しさ」
というフレーズを食卓で調理出来ないかなぁと。
本当に料理さながらの感覚である。

1人のご飯はいつも寂しい。
どうせなら人と食いたいものだ。
でも、だからこそ噛み締めて味わえるという、気持ちも少しあって。

不必要な時間でもないよなぁ、とは思う。
でもやっぱりどうせなら出来る限りご飯は人と食いたいけどね。


サビの2まわし目は
「どうしょうもないキラキラ」
このフレーズで貧乏臭くなり過ぎないようにバランスをとった。

出汁を「恋の出汁」にしたのも、
貧乏臭くなり過ぎない為に味を整える様な気持ちで。
そんな感じで、
全体的に言葉をいつもより丁寧めに選んだ記憶がある。

後半のテンポチェンジは湯気の様な一瞬でフワッとくるなんとも言えない感じを狙って
言葉数を増やした。
なので前半と歌詞の書き方はあえて変えているし、割と具体的な描き方をしている。

浮かんだのは
吉田拓郎とかandymoriのイメージで、
言葉を詰め込む事でむしろ
言葉で湧く映像がボケるような気がしたのだ。
具体的な事を言ってるけど印象としてはボヤける。
湯気も、吸ったりした時ってむせ返りそうになったりするけどなんか現象に感情が追いつかない雰囲気がでて良いかなぁと思ったりして。

初期段階ではイントロのギターフレーズを考えていたのだけども、
ライブのセットリストに入れやすい様な
短めの曲にしたい。との気持ちもあったし
で。
サビの尺が実は3回とも違うという構成は
隠し味ではあるけど、ポップスとしてはとんでもない発明だとひっそりと思っている。

個人的にもとても気に入っている曲ではある。

因みに自分は平熱めちゃくちゃ低い人間なのだけども
「36度8分の平熱にうだされる」のは
普段体温低い人がちょっと熱上がるとしんどいし、
普段体温高いやつからすると熱だと言えないけどなんかしんどい状態。

あとは歌った時の語感も勿論あるのだけど、
我ながら絶妙だな、と思ったのである。

たーんと食べなっせは
昔好きだったドラマのキャラクターのセリフから拝借しました。
ここはあえて伏せておこう。

あと、サビが出来た時点でこの曲を
作りきるために映画を2本見ている。
それも直接聞いてくれれば答えるけれど
これもここではあえて伏せておこうと思う。

そう言えばこの曲、
いつも弾き語りしながら頭の中では
後ろで鳴ってる音が沢山あって
いつかそれも形にして聞いてもらいたいと思っている。



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