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褒められたい

認められたいと誰もが思う。


人を思いやることが苦手な私は、本当はとても人の評価が気になる。人はどうでもいい、というほどに、自分のことしか考えられない自己中なのだろう。

「なぜ自分は認められたいのだろう」と考えていたら、それは、「褒められたい」のだ、と気がついた。


そう、私は母に褒められたかったのだ。


愛されようと一生懸命にいい子になって、逆らわないように頑張ったあの頃は、なかなか母の思い通りにはいかず、黙って叱られながらも私は、本当は褒められたかったのだなと、初めて気がついた。

恐ろしいことに、そんな気持ちが湧いていたことは、そのころの自分も知らなかったと思う。


母も亡くなり、何十年生きてきても、幼い頃に感じていた思いは、ちゃんとあったことに、私は驚いた。


そして、「褒められたかった」と呟いたら、じんわりとこみ上げるものがあって、さらにびっくりしたのだ。





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