Joey Sonatine

※アカウント移動しました。 Interested :Art, design, musi…

Joey Sonatine

※アカウント移動しました。 Interested :Art, design, music, movie, photos Favorite artists :サカナクション,D.A.N,ハナレグミ,Billie Eilish,Messages to Bears

最近の記事

刹那

とにかくこの気持ちがなくなってしまう前に 僕は夕陽に会いたくなった 水面に映る夕陽は いつまでも消えないようでいて 眩しさの中に一瞬の儚さを生み、どこかへ行ってしまうように思えた 鳥たちが山に帰ってゆくのを傍に 水切りを始めたあの子 石と海がハイタッチしては飽きて 何かを言いたげだった 燃ゆる太陽に変わるところで 一日の終わりを迎える この世界が真っ赤と群青しかないようになって 散歩帰りの老人の影を濃くしていた この海に帰ったいま 奥底の答えを知る

    • きこえる

      始まりのthe end 彼女の声が共鳴する 木々が迎えに来たら あの森へ もっと深いところへ 導いておくれ 滝が描く流線が 聞かなくていいものを隠すから 木が揺れる音が 見なくていいものを隠すから 漂うまま 僕は触れてみる 暖かい深淵に #poem inspiration of #青葉市子 #the_end

      • fin.

        控えめに生きてきました 質素な暮らしとささやかな贅沢を持って 窓から見えるピンクの洗濯バサミが 風と揺れる様を見るのは この上ない幸せでした 道を歩くときはいつだって端を歩きました 黒き小さな働き者にも注意を払って 太陽が照る日にはそっと息をするよう努めました その分濃くなるあらゆる影に身を潜めて そして今ようやく 深い安堵とともに ステージに立ちます 一生分の光を浴び 重厚な音楽とともに 肉体がうねりを上げて最後のダンスを踊るのです やがてエンディングを迎えます

        • Repeatedly Ideas

          「サーちゃん、順番ならそれでいいのよ。」 もうすぐ、一年になる。 去年の桜は咲き年で、目で見える範囲の視界に、はち切れんばかりに花びらが広がっていた。 私たちの馴染みの場所で、子どもくらいの背丈になって立派な桜の木々を眺めていた。 背を低くしたのは、車椅子に腰掛けながら見上げる祖母に合わせたからだ。 だいぶ終わりの頃だったから、風に乗せられて、花びらはヒラヒラと舞っていて、それらが近くに来たり、目で跡を追えないくらい遠くに飛んでいったりしていた。 散々見るのを楽しんだ私たち