学ばせていただいた動画は上記の通りです。
ズバリのこれさえやれば！という解決策を絞り込むのは難しいようですが、流石に犬のことについてよくご存じで、とても勉強になりました。

甘噛みでしょ？　噛み切りたいけどグッと我慢して（イィッ～としながら）ガチガチと歯を当てる程度でしょ？
と、ご認識の方は、少々の改めが必要かも知れません。

愛犬本人は（確かに）怒って噛む訳ではありませんので、殺意を感じるような狂暴なガツガツ噛みではないのですが、それでも乳歯ならそれはそれで、彫刻刀のように鋭く尖った歯が剥き出していますので、タイミングが悪ければしっかり刺さって穴が開きますし、そのまま引いたり押したりする力が加われば、裂け傷となって大事に至る危険性もあります。

生後8ヶ月を越えたRIKUは既に歯は抜け代わり、大人の太い立派な歯になりました。先端だけを見れば丸みを帯びて一見安全そうですが、顎の力も成長に伴いしっかりと強くなっていますので、乳歯の時の可愛げのある「チクっ感」から「ズシっ感」へ、言い換えれば「引き千切られる恐怖感」に変化しています。

これまで、躾けの問題だろうか？ストレスだろうか？等々、想いを巡らせながら様子をみてきましたが、一つ答えが出ました。

彼に悪気は一切ない。仕方がない。と・・・

長い時間を一緒に過ごすことで、私たちも何処か身勝手になって都合よく良い部分だけを引きたてようとしているのかも知れません。

彼は犬であり（残念ながら人の子ではありません）、言葉を発する訳でもなく、両手を使ってジェスチャー表現できる訳でもなく、いわゆる武器でもある口、「噛むこと（噛み方）」を通じて意思を主張するしかないのです。

究極は、「甘噛み」を許して受け入れようと決めました。

散歩量が不足してストレスが溜まっている、口寂しさを紛らわす玩具やオヤツが不足している等の理由もありますが、先ずは愛情が未だまだ足らずもっともっと向き合って注いであげなければならないのだと、理解を切り換えたのです。

愛玩動物という言葉がありますが、彼（彼ら）は決してオモチャではありません。犬種の性格、気質、感情、寄り添う心、仲間として頼りたい、家族でありたいという純粋な魂が宿っているのです。

そう思うと、これまで以上に急に愛おしく感じ、少々の甘噛みでも快く楽しんで、そのチャンスをあげれるようになりました。

可愛いらしいのは、散々噛み尽した後に、「ごめんね。でも、ありがとう。」と言わんばかりに、噛んで涎がこびりついた箇所を丁寧に丁寧に舐めてくれます。その仕草や表情が可愛いくて仕方がありません。

（ドラキュラに首筋を差し出す心境でしょうか？（苦笑））

お陰様で両腕は（理解できない方には狂気とも言える程）歯型、引っ搔き傷、かさぶただらけです。

とはいえ、常に同じ強度で甘噛みされ続けるようでは、精神力は克服できたとしても肉体が悲鳴をあげそうですので、対策として、夜中であろうと早朝であろうと散歩には繰り出すようにし、彼のあり余るパワーと各種ストレスは少しでも発散させてあげようと決めました。

ボール一つをとってみても、咥えて来たかと思うと私の足元にポロッと落とし、あたかも「アンタに貸してあげる！」と言わんばかりに、その近くでバタッと寝そべったり、咥えたボールを私の膝に押しつけて「一緒に遊ぼうぜ！」と誘ってみたり、こちらから「ボールどこ？　ボールちょうだい！」と言えば首を傾げながら周囲を探す仕草をしてみたりと、本当に「魂」の塊りなんだとつくづく感じさせてくれます。

彼との関係は、はっきり言って主従の形式ばった格好いいものではないように思います。恐らくは、彼も「遊び友達」または「毛むくじゃらの仲間」とでも思っているのでしょう。そんな部分が大半を占めていたとしてもいいと思えるようになりました。

本当に落ち着き始めるのは2年を過ぎた頃からだという話しもあります。たった8ヶ月では、どうにもこうにも前倒しで期待することなどできるはずがありません。そこはもう焦らず、しかし10年そこそことされる彼の命を尊重し、太く密接に付き合って行ければいいなと思っています。

追伸

愛玩動物という言葉を持ち出しましたが、彼らは人間の玩具ではなく、人格ならぬ犬格を尊重してあげなければならないのだと強く感じています。眠っていようが、ご飯を食べていようが「可愛い。可愛い。」と撫でなで構ったりせずに、彼らが大切にしたい時間を明確に分けて理解して見守ってあげなければなりません。

彼らには、体の大きさに関わらず「大きな魂」が宿っています。

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