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頑張れない脳とはどのようなものか?

長いことリハビリの現場で仕事をしてきた。どの仕事でも同じだと思うがいちばん大事なのは相手にやる気を出してもらうことなんではないかと思う。能力があっても改善の見込みがあってもやる気がないことにはなんの変化もないからだ。

特に最近では頑張ろうとしても頑張れない人がいるという話も聞く。やる気を出す、頑張るというのも一つの能力と取れないこともない。今回取り上げる論文は、このやる気の仕組みについて述べた総説論文。

ドーパミンD2 受容体レベルの変化が線条体回路の機能と動機をどのように変化させるか
How changes in dopamine D2 receptor levels alter striatal circuit function and motivation

やる気に関わるものとしてドーパミン受容体の一種であるD2Rというものがある。このD2Rとやる気の関係についてはマウスを対象に様々な研究が行われており、以下のことが分かっていると。

・D2Rはモチベーションと関連するが、その働きは脳のどの部位で働くかでだいぶ異なる。

・モチベーションに関わる仕組みとして脳内報酬系があるが、D2Rが増える領域が異なれば、モチベーションが上がることもあれば減ることもある。

・D2Rが増えるタイミング(出生前、もしくは成長後)でモチベーションに対する影響も異なる。

Q: 高齢者のアパシー(無気力)にはどのような原因があるのか?

明日目を通す論文:
晩年うつ病のメカニズムと治療
Mechanisms and treatment of late-life depression

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