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突合とは?

皆さん、こんにちは! 共創したい監査チームの清水です。
前回(2023-07-31)の「往査」に続いて、今回は、監査業界用語の「突合~とつごう」を取り上げます。本来は、上掲の写真のとおり、牛と牛が角を
突き合わせている場面がぴったりの言葉です。

しかし、筆者が最初の会社で経理部門に配属された後、特に、監査法人の
公認会計士とのやり取りが始まった頃から、これを「とつごう」と読むこと
を知り、上書きされた記憶があります。

国語辞典によれば「突き合わせ」で、例によって、パソコンで容易に変換
されない言葉の1つです。監査技術(技法)では「照合」と同義で、複数
の記録の一致を確かめることを示します。さらに「突合」と「照合」を
遣い分ける考えもあるようですが、個人的には有意な違いがあるとは思い
ません。

むしろ、この聞き慣れない「とつごう」は、いまどきの「バズワード」で
あり、「ジャーゴン」に属するのではないか、つまり、話し手(使い手)の
意図が聞き手に正しく伝わらないだけでなく、言外にネガティブな意味合い
を持つのではないかと筆者は懸念します。

バズワードは、専門性・説得力のある言葉に聞こえても、曖昧な定義のまま
広く世間で使われている用語のことで、あまり悪さはしないのかもしれま
せん。他方、ジャーゴンには、コミュニケーションの改善やプロ意識の高揚
など有益な効果があるものの、諸刃の剣(つるぎ)の場合があり、多用する
ことにより、相手に疎外感を持たれる、又は話し手の印象を損ないかねない
とされます。

ひと昔前、監査する人はauditor、監査される人はauditeeと言われていました。今もその立ち位置は変わりませんが、後者をaudit clientと称することが増えてきました。まさに「被監査人」ではなく、学びの機会の共有相手なの
です。その意味では、私たちのチームが取り組んでいる「フラットな立場
での対話」では、耳慣れない業界用語はあえて使う必要がないのかもしれ
ません。

共創したい監査チームでは、新しい仲間を募集しています。
社員又はインターンにご興味のある方は、https://reapra.notion.site/Reapra-Japan-3c77a602737748ff9bb1112f2ec91241から、コンタクトをお願いいたします。

〔参考〕https://dhbr.diamond.jp/articles/-/7652?page=3
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