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京都・古都の門跡寺院【仁和寺】

金閣寺から龍安寺、仁和寺への2.5kmのきぬかけの道。

三寺とも世界遺産に登録されている。世界遺産の古都京都の文化財の17の寺社のうち3つが徒歩圏内で集中するエリア。金閣寺、龍安寺、仁和寺の三ヶ所はセットで観光。

その三寺に負けずとも劣らない妙心寺がすぐ近くにあるので一緒にまわる。

仁和寺は真言宗御室派の総本山。本尊は阿弥陀如来。仁和四年(888)に宇多天皇が創建、寺号は元号からつけられた。

金堂は国宝、立派だけど、僕は仁和寺では御影堂が好み。

金堂は御所内裏の紫宸殿が移築された建物。仁和寺金堂が現存する最古の紫宸殿らしい。

紫宸殿を知らなかった頃に金堂より御影堂のがセンスよく見えると思ってたけど、現存最古の紫宸殿がそのまま金堂として使われてるのを知れば価値は跳ね上がる。

金堂に安置される阿弥陀三尊像も国宝に指定されている。

金堂(元御所紫宸殿)国宝


御影堂も御所内裏の清涼殿の用材で再建されている。檜皮葺(ひわたぶき)の建造物は格好良い。御影堂には弘法大師像、宇多法皇像、仁和寺第二世信親王像が安置されている。

御影堂(元御所清涼殿の資材で再建) 重文


信親王は第67代天皇の三条天皇の子で、藤原道長が台頭する頃の皇族。

言葉や文化、歴史を知れば知るほどに京都に引き込まれていく。1300年の歴史と古都の価値は国内では他と比にならない。

そんな京都の中でも平安時代前期に建立された長年の伝統ある古都の門跡寺院の仁和寺。

仏像や、工芸品、冊子も国宝に指定されて境内には国宝12、重要文化財46点と国宝・文化財の宝庫。

存在感のある堂々とした二王門が立つ。二王門は重要文化財。

京都三大門のひとつといわれ、知恩院、南禅寺、ほかに東本願寺、東福寺なとの大門が有名。仁和寺の二王門は国内最高級の大門のひとつ。

二王門(京都三大門) 重文


五重塔も重要文化財。五重塔は近くまで行ってみるよりも、御所庭園から見る姿が、周りの景観との相乗効果でより映える。

日本に55基(京都府には6基)ある五重塔で、映画やテレビの時代物に登場する五重塔の大半は仁和寺の五重塔らしい。

五重塔 重文


仁和寺を代表する花として遅咲きの御室桜が京都の桜の名所としても人気が高い。

皇族ゆかりの寺院で、平安時代から明治時代まで皇族が住職を務められ絶大な力を誇り、御室御所と呼ばれた。

開祖の宇多天皇は、藤原北家の絶大な権力を牽制し、しばらく続いた摂関政治から脱却して自ら政治を行う親政をおこなった。後に「寛平の治」と呼ばれる。

宇多天皇は菅原道真を抜擢して公卿へと昇進させた天皇としてもチェック。晩年は出家して仁和寺へ入寺すると、道真は政争に敗れて失脚。

仁和寺は応仁の乱で伽藍が全焼。戦国時代が終わって徳川家光によって再興を承諾された。

慶長の御所造替(ぞうたい)と時期が重なって御所内裏の紫宸殿や清涼殿が仁和寺に移築され、金堂、御影堂となる。

二王門、五重塔も家光の寄進によって建立されて伽藍は江戸初期に完成。

第2回京都観光 2021.9.9  【1泊2日】☀️
銀閣寺→平安神宮→神泉苑
金閣寺→龍安寺→仁和寺→妙心寺

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