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爺さんの一日、一景、一笑 #4 ばあばとじいじ

おばあちゃん、ではない。
最近は、『ばあば』というらしい。
おじいちゃんは、『じいじ』

3歳の孫に
「莉亜ちゃん、おばあちゃんの所へ行ってお菓子を貰っておいで」
と言うと、
「誰がおばあちゃんよ!私はまだそんな年じゃないわ!」
と50代の奥様が猛然と怒る。
咄嗟に隣にいた孫の母親が、
「ばあばのところよ!」
といい直す。
『ばあばねえ。おばあちゃんでもええんとちゃう?』

私には88歳になる母親がいる。ちょっと耳が遠い。
その母親と3歳のひ孫の会話。
「莉亜ちゃん、可愛いい服を着ているね。誰に買って貰ったの?」
「ばあばよ!ばあばがこの服で、じいじは、このお菓子を買ってくれたの」
「そう、ばあばが服を買ってくれたの。良かったね。ジジイはお菓子なの?」
「違うよ。ジジイじゃあなくて、じいじが、お菓子を買ってくれたの」
「そう、ジジイはお菓子だけなの」

『やっぱり、呼び名は大切だわ』


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