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  いにしえの

 noteの世界に居ると、数々の素敵な詩歌や句を詠まれるかたの記事に出会います。
 今朝も、また そんなうたに出会いました。と、いっても 万葉集のうたです。

うつそみの人にあるわれや明日よりは二上山(ふたかみやま)を弟(いろせ)とわが見む

 現代風に読み解く解説はあります。
皇族の勢力争い、母親の我が子を思う醜いとも言える思いが 鬼ともなり
ひとを不幸にすることなど珍しくない。
 そんな時代の哀しい話としてあるのが大津皇子の話です。
謀反を起こした罪をかけられ 自害して非業の死を遂げる。
その弟を悼みこの歌を歌った姉。胸が切り裂かれるような思いを歌った
うたです。
 私事ながら 勤務地異動で 新しい職場に この二上山を臨む大和平野を見ながら長い道のりをことこと行くことになりました。毎日 二上山を眺めています。残念ながら 夕日は落ち切ってしまってからの退勤なのでみられません。
 そんな環境と相まって ユリさんのこのnoteがズキンとこころを打ちました。

  このうたを歌った、大伯皇女 (伊勢神宮の斎宮を務め、非業の最期を遂げた大津皇子の姉 大伯皇女(おおくのひめみこ)は、天武天皇の皇女で、大津皇子の同母姉。 弟の死を悼んで 弔われたと言われる二上山を見て歌ったと言われます。。

 私も このうたを私流に読みました。
うつそみの人にあるわれや明日よりは二上山(ふたかみやま)を弟(いろせ)とわが見む
 

弟よ
私は、もう ひとりこの世で生きて行かなきゃいけないんよ。
明日からは 二上山をあなただと思ってみようか。
あんなに 夕日がきれいなんだよ
雄岳と雌岳の間に落ちるんやで。
そこから見える?
会いたい。
だから  毎日 見るよ。
 そうして あなたのいない毎日を偲んでいくしかないんだもの。。

愛しい弟を自害で亡くするという、たとえようもない悲しみ。
言いようもない辛さ。その苦しみは 時代は変わっても 変わらない。
今も このうたは 読む人のこころを濡らします。

 奈良は広い平野、広い空。どこまでも青い空があります。みれば そこに
山なみがゆったりとあります。いにしえの人々が拓いた地。
こころまで 自由になる気がします。
 万葉集のうたは 大和路を訪ねると 石碑など、行く先々で出会います。
 うまくは言えませんが 私も また新しい思いで 万葉集の世界を
旅してみたいなと思い始めました。
 ユリさんのnoteのおかげです。
 ユリさま ありがとうございました。







もし 心に留まって下さったら、、、本を出すと言う夢に使わせていただきます。