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とてもいいライブに行ったのでその話をしたい

今回は本当にいい音楽に出会ったのでそのご紹介を。音楽好きの方は是非読んでいってください。


2024/04/19(金)渋谷、Spotify O-nestでhideaki sasaoka presents live「one more」があった。行ったきっかけは推しのMaison B。

このライブに出演するとのことでチケットを取った。普段はあまり対バンに行かない。私は低所得で全部行くお金がシンプルにないのと、チケットが高い割にはお目当てのグループ/バンドを観られる時間が短いということもあってあまり行かない。
しかし今回はしっかりツーマンライブで、hideaki sasaokaことヒデは2021年放送のオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN Season 2」で現Maison Bのメンバーと共に出演していた。脱落後まもなくヒデは自主制作で音楽を配信し始め、ソロのシンガーソングライターとしてキャリアをスタートさせた。そんな彼らのツーマンとくれば「エモい」以上の言葉がないので行くことを選んだ。

「良いアーティスト」ってなんだろう

音程のコントロールが上手い人、表現力が高い人、パワフルに歌える人。「歌が上手い」と一言に言ってもそのあり方は様々だし、好みも十人十色だ。

私は芸能一家の一員として育ったが、我が家の中では一つのコンセンサスがある。

「良いアーティストはライブが良くなければならない。」

「口から音源」と人を褒めることがあるが、私はこれを褒め言葉だと思わない。音源レベルの歌しか披露できないならステージに立つのではなくスタジオミュージシャンでもやっていた方がいい。自分で作った音源を超えるパフォーマンスをすることこそが「良いアーティスト」の真骨頂なのだ。

私の知る範囲で言うとGLAYのTAKUROさんはその代表格で、彼はスタジオではこじんまりと大人しい音を出すのだが、ライブになるとパワーが爆発する。「弾いてない時多すぎ」「俺がカバーしなきゃいけない」とHISASHIさんがラジオでこぼしていたことが記憶にあって、それもそうなのだがTAKUROさんは明らかにライブで"覚醒"するタイプ。言葉にするのは難しいので気になった方はGLAYのライブに足を運んでみてほしい。

話を戻そう。

いくら歌詞が良いとか、曲がキャッチーだとか言ってもアーティスト自身が持ち合わせているパワーをステージから客席にぶつける力がなければライブをやる意味がない。

我が家の共通認識をもう一つ。

「暗い人はダメ。」

好みは十人十色だから一概にダメとは言わない。しかし辛気臭い歌詞や歌唱法はリンジェ家のスタイルではない。「暗い曲」はいくらあっても良いのだが、やっぱりアーティストは元気よくパワフルでなければ。
一方でプロのミュージシャンだった親戚達でも売れている有名歌手の名前を出せば「彼暗いよね〜」と腕組み。暗くても売れるものは売れるのだ。アジアでは暗いバラードが売れる。東南アジアなんてランキングを見てYouTubeで曲を検索するとやれ「あなたがいない」だの「こんなにも苦しい」だの、悲しい歌詞のオンパレードだ。多くの人はアグレッシブさよりも暗い本音を隠しながらこの世界を一生懸命生きているのかもしれない。

hideaki sasaoka 「one more」

端的に言おう。
hideaki sasaokaはライブアーティストであり、曲のクオリティも高い。

曲調は今風のオシャレ曲。ドラマー(ワタナベケントさん)とベーシスト(ハシモトダイキさん)を引き連れ、打ち込んだサウンドに合わせて演奏するスタイル。元バンギャでキャッチーでわかりやすいメロディラインが好きな私とは相容れないスタイルではあるのだが、クオリティがとにかく高く、初見ながらとても楽しめた。オシャレ系と言ってもその中に温かみや熱さがそれぞれあって、表面的なトレンドをなぞったものでなくしっかりと熱量が感じられる。
最近のスタイルってこうなのか。なるほど。勉強になる。自分も挑戦してみようかな?と思えた。

実は前日に彼の曲を数曲聴いて予習していったのだが、すごく正直な話、「ふーん、今時のこういう系ね」程度の感想だった。

しかしライブで聴くとどうだろう。全く印象が違う。完全に音源越えである。
大人しい性格なのかと思いきや煽りも上手くて、ソロでステージを盛り上げる力量もあった。芯の強さが感じられて、決して軟弱で暗い男ではないとはっきりわかった。
かっこよすぎてもはや感涙である。

実は昔unsuspected monogramというバンドがあって、ライブに遊びに行ったことがある。とんでもなくうまくて(個人的にはベースの砂山淳一さんがすごく良かった)「ほえー、こりゃすげえや」と思ったのだが、帰りの車で頂いたCDを聴いてみると「ライブの方が良かったね。全然別の曲みたい。あれ?って感じ」と私と父。しかし話によるとCDはCDで1発録りだったらしい。何が違うんだろう。

また話が逸れた。
とにかく「もう一生この空間にいたい!」と思わせるほどのライブだったし、音源とは違う、生でしか聴けないあの歌声は何にも変え難いものがある。曲ももちろんたくさん出してほしいし、それをやらないと何も始まらないのだが、イオンで営業でもなんでもいい、とにかくいろんなところで歌いまくってほしい。1人でも多くの人に彼の音楽を聴いてほしいと思った。

というわけで私はヒデがクラップを煽ればクラップをし、ジャンプを煽ればジャンプをし、わけがわからなくなったら曲に合わせて揺れてみたり、(ゆるめの)折りたたみや手扇子と、いにしえのバンギャ仕草をした。めちゃくちゃ楽しくなっていた。

さて。
彼が「PRODUCE 101 JAPAN Season 2」に出ていなければ今の姿はないのだろうし、現在のファンがつくこともなかっただろう。
この才能が埋もれていたかもしれないと思うととにかく恐ろしい。

もしあなたが音楽好きで、hideaki sasaokaのライブに行ったことがない方がこの投稿を読んでいたら、是非SNSをフォローして今後開催されるライブに行ってあげてほしい。この逸材は埋もれてしまうには惜しすぎる。公式ホームページに各所へのリンクがあるので良かったら登録してあげてほしい。

セットリスト

Xからお借りしました。ご参考までにどうぞ。

「PRODUCE 101 JAPAN Season 2」を簡単に振り返る

この動画は「オンタクト評価」と言って、101人のダンス、歌/ラップを1発撮りし、それを元に視聴者で人気投票を行うものだった。

「段違いで歌が上手い子だなあ、、」とは思っていた。顔立ちもパーツのバランスは良くて、アイドルデビューするとなればしっかりメイクもされるだろうし、結構人気出るんじゃないかと思った。「好みとは全然違うけど人気出そう。」そんな感じ。

ダンスもしっかりフリが細かく入っていて気概が感じられるし、歌詞を表現する余裕まであって「これはかなりの有望株なんじゃないの?」と思った。もちろんゴリゴリにダンスで生きてきたタイプではないのでそういう人に比べるとダンスそのものは見劣りする部分はあるものの、"表現者"としての力は申し分ないと感じた。

というわけでその後もレベル分けテストでSEVENTEEN「24H」、グループバトルでBTS「I NEED U」、ポジションバトルではいきものがかりの「さよなら青春」、そしてコンセプト評価では「Goosebumps」を披露した。

ポジションバトルで一度センターに選ばれたものの他のメンバーの申し出でセンター争奪戦の再挑戦を受け、その座を譲った。一方「Goosebunmps」はラップ曲だがその中高音の多いメインボーカルを一手に引き受けた。それは単なる優しさや気遣いだけではなく、歌唱力や着実にダンスをこなすことへの自信からきた部分もあったに違いない。今回のライブに行ってそう感じた。

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