発信する責任

最近数学の話題をあげれていなくてすみません。
書きたい話題はたくさんできたのでぼちぼち書いていきます。

さて今回は発信することの責任というテーマを考えてみたい。

ここでいう発信はこのnoteなどのSNSを中心に考えます。

以下は正しいか。

とあるSNSで学生向け?に発信されているアカウントの投稿で次のようなものがあった。

実数とは複素数以外のすべて数

これがおかしいと分かるのは知識があるからで、知らない人は信じてしまうこともあり得るだろう。

一応おかしい点を指摘すると
そもそも(その投稿の中でも)複素数が説明されていないし、
複素数は実数を含んでいる。
さらに、すべての数も曖昧すぎる。

もし苦手な人に向けて誤解なく伝えたければ例えば次のように説明するのが良いように思う。

数直線上にある数が実数

たしかに数直線の定義など突っ込みどころはある。だがそもそもそこまで指摘できる人は実数の定義はわかっているだろう。

ここで私が言いたいのは「明らかに間違った情報を投稿して、訂正をしないのは良くないのではないか?」ということだ。

もちろん投稿する前に事実確認するのは当たり前だ。
だが漏れがあり、間違えたまま発信されることもある。
たいていの場合は読者がそのミスに気付き指摘したりし、その投稿は修正される。
これは本などを考えたら当たり前だろう。
しかし上の投稿者は指摘されたあげく無視し、同じものをもう一度あげていた。

受験生をふくめた学生へ発信するものとしてミスへは細心の注意が必要だ。
私も受験生も読む可能性がある記事を書くことがあるから「人の振り見て我が振り直せ」の精神で書いていきたい。

さらにもう一つ以下についても考えてみる。

判別式とは二次方程式の解の個数を調べるもの

これも間違えているのは言うまでもない。
だがこの問題は先ほどの実数とはまた少し違う視点でいる必要があると思う。

受験において判別式を使うのはほぼ100%二次方程式だろう。
よって受験向けということを考えるとまあそう解釈するほうが分かりやすい人もいるのだろうと思う。
だがそれなら「二次方程式における判別式とは、、」と書くべきではないだろうか。
本来の判別式の役割において二次方程式はたまたま良い性質を持っていたにすぎない。このことは認知させるべきだろう。

これらのことから何かを読んだりするときは批判的な意見を持ちながら読むことが大切で、記事の作成者側はそれらを想定し、事実をきちんとした根拠を持って書くことが大切だろう。

つまり、周りに流されるだけでなく、自分の意見を強く持つことが大事だが、それをFACTだと主張したいならそれなりの根拠を持ってくる必要があり、読者はそれをただ信じるのではなく批判的に受け取る必要がある。

簡単に発信できる今だからこそ、よく考えないといけない問題だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?