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株は心理戦(1月22日号)

日経平均株価は3万6千円台を値固めへ
ハイテク、半導体関連に物色意欲高まる


先週末の米国株式市場は、AIの活用が企業収益を押し上げるという期待から、ハイテク株や半導体関連株への物色意欲が高まり、ダウ工業株30種平均とS&P500種が共に最高値を更新した。シカゴ日経平均先物市場でも36,300円で引け、日本市場の先高期待が高まる。特に、19日に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数が大幅に改善し、10年債利回りが一時4.19%台へ急進し、ドル買いが強まり、ドル/円で148円台まで円安が進んだ。

日経平均株価は、先週1週間は3万6千円台を往来し値固めに入ったと見ている。年明けから急速な上昇に転じただけに、調整も必要だとの声もあるが「押し目買いに押し目なし」の格言もある様に、動いている銘柄に関しては狙った値段まで下がらないのが実態だ。

唯一の懸念材料が、自民党の裏金問題

唯一の懸念材料と見られるのが、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金問題だ。事件は、東京地検特捜部に関係者が立件された岸田派、安倍派、二階派などが派閥の解散を決め、党を揺るがす事態に発展している。更に、昨年までの自民党支持率は21~24%を維持してきたが、政治資金パーティーを巡る裏金問題が発覚して以来、20%を下回り、今月の調査では17%台に落ち込んでいる。残念ながら受け皿となる野党が見当たらず、立憲民主党や国民維新の会はおおむね3~4%と伸び悩んでいることが、日本政治の迷走の原因でもある。

7014名村造船所は新値追い

1月8日の週に1,062円まで売り込まれ反騰に転じた名村造船所(1,447円)は、8日の週が8,200万株強の出来高で驚いたが、15日の週には9,466万株と更に上回る出来高を記録し、17日から3日連続で新値追いの展開。前号で筆者は「底知れぬ強さ、恐ろしさ」と記したが、売り方から見れば悪夢を見ているような踏み上げ相場が示現していると言わざるを得ない。

日足で見ると、昨年11月の決算発表以降の株価の動向をみると、約1か月毎に約2百円程度のボックスを形成しながら上昇している。昨年末から1月に入り、1,200円~1,400円のボックス圏の中で高値圏に位置していた。売り方にとっては窮地に落ちっていた中でワンチャンスを狙い1,062円まで急落したが、その後の反騰相場で更に一段上を狙う1,400円台の値固めに入ったと見られる。17日からの3日間の引け値は1,400円台を割り込むことはなかった。むしろ、この間の高値は1,486円まで新値追いで上値を切り上げる展開を見せている。それでもなお株価に値を飛ばす動きが見られないのが不気味だ。引け値ベースで先週1週間は221円高の18%高で、これからは1,400円~200円上のボックス圏を目指すと見られる。今後も、海運株と造船株の中心的銘柄で、要注目銘柄であることには間違いない。



米国市場がハイテク、半導体関連銘柄を中心に騰勢を強めていることで、日本株も同様の展開が期待出るならば、先週に推奨の6857アドバンテスト(5,790円)の追撃。6861キーエンス(65,530円)、4063信越化学(5,767円)、8035東京エレクトロン(28,230円)、6702富士通(20,105円)などに加え、9984ソフトバンク(6,565円)。

売られ過ぎの5726大阪チタニウム(2,675円)と同様の材料を持つ5727東邦チタニウム(1,719円)にも注目したい。



※投資は自己判断でお願いします



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