クボタの水・環境事業について
現在は地方自治体の財政状況が厳しく、水道管の更新が進まないために漏水や断水のリスクが高まっていることを知っていますか?
高度経済成長期に敷設されたものも多く、法定耐用年数の40年を超える水道管は20%を超えています。
法定耐用年数を超えたいつ何が起こってもおかしくない水道管が20%以上あることは衝撃です。
この社会課題に対してクボタは水道管の更新における新たなソリューションを提供しようとしています。
それは施工や管理で蓄積したデータを活用して効率的にメンテナンスを行なったり、AIを使って老朽化の予測をすることでいつ更新を行うか判断する材料にしたりするものです。
いわゆる「老朽化診断」とよばれるソリューションになります。
クボタは100年以上前から水道管を敷設してきており、国内シェアの6割を持っています。
国内シェアの半分以上を占めるわけですからビッグデータを分析した結果も精度が高いことが予想できますね。
水道管は普段は目にすることがなく、どこがメンテナンスが必要なのかすぐにはわかりませんが、ビッグデータを活用することでそれが可能になります。
また、AIを活用することで老朽度合いを予測できれば、どの水道管から交換していけば良いか判断する材料になりますし、メンテナンスが不要なのに交換してしまうというような無駄なコストを削減することにも貢献するのです。
今後クボタは鉄管というモノだけを売るビジネスではなく、ソリューションを付加したビジネスを展開するとしています。
農機の自動運転などIT技術があるクボタならではのソリューションではないでしょうか。
また、この老朽化診断は日本だけでなく海外展開も可能です。
現在は日本が深刻な老朽化問題を抱えていますが、いずれは世界で同じような問題が起きることが容易に予想できます。
その際に日本で培った技術を活用することで世界の水道管老朽化問題に対応できるクボタはさらに成長できるのではないでしょうか。
主力事業である農機一本足打法ではなく、水・環境事業でも利益率を高めることができればクボタの事業規模は拡大します。
このような社会問題を解決する企業は個人的に好みなので応援していきたいです。
クボタの詳しい企業研究を書いていますので読んでいただけると幸いです。
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